スタイリッシュが多かった 近代美術館常設展 12/23
近代美術館の所蔵品展。
小杉 放菴(未醒)「椿」
猫めっちゃくちゃかわいい、超リアル。1937年の作品だというけれど、その頃にもう日本にはアメリカン・ショートヘアーがいたのだろうか。
もふもふの毛並みが触りたいほど見事に表現されていて、デコラティブな椿とよく対応している。
「未醒」って筆名はどうかと思う。
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ソル・ウィット「ウォール・ドローイング#769 黒い壁を覆う幅36インチ(90cm)のグリッド。角や辺から発する縁故、直線、非直線から二種類を体系的に使った組み合わせ全部」
タイトルが全部。黒い壁にチョークで模様を描いたもの。
この指示通りに描くのだそう。「作品はそれを考え企画することであって実際に手を動かすのは誰でもいいのだ」的なことが説明されていた。確かにこの作品ならそうなのだろう。
ただの模様だ。模様でしかない。けれど調和の取れた模様であるし、こういう完全に人工的な空間にいるのは自然の中にいるより私にとってはずっと心地よい。
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金山 平三「菊」
コロナ緊急事態宣下のころ、美術館が所蔵する花の絵をTLに流して少しでもストレスを緩和しようという動きがあった。そのときに表示した絵のコーナー。
不思議な絵ですね。陶器のツボに入れられた花の油絵、西洋画の文法。でも活けられているのは菊。ぼんやりと溶け込むような花弁が美しい絵です。
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岡崎 乾二郎「水のヘンテコなもの」
タイトル違うかも…
このシリーズの作品は別の階に3か所に分かれて展示されていたのですが、ここ1つだけ撮影可能でした。撮影不可マーク付け忘れたのでは?とちょっと疑っている。
アクリル樹脂を盛り上げのか、不思議な質感の作品。透明感があり、風景画のようなタイルのような作品。すごく好きです。
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柄澤 斎 「方丈記」
方丈記…古典の授業で冒頭だけ暗記させられた気がする。多分本文は読んだことがない。
この作品は方丈記の一節を選んで抽象画で表現した版画集だそうです。
すごくかっこいい。方丈記のことは何も知らないけれど、各作品に添えられたその一説を読むと、なるほどねと思わせるものがある。
古典に詳しい人が見てくれたらなぁと思う。