お買い物の話
そういえば、自粛中に絵を買いましてん。
絵、といっても生絵じゃないんだけどね。今増えてるオリジナルグッズ作成サイトの吸着タポーリンという変な素材。
ポスターみたいなやつです。
とはいえ受注生産だからミクストメディアの作品ということにしてよいだろう。
上のイカみたいなやつがね、いいんですよ。
テッド・チャン「あなたの人生の物語」のヘプタポットみたいだと思う。足の数全然違うけど、見た目の話じゃなくて。
薄闇の中から現れる異形として。私たちよりも非常に高い知性と乖離した文化を持つもの。言葉の通じない、古代であれば神と呼ばれたもの。いあいあ。
それに比べれば、下中央はだいぶ意思疎通ができる感じがする。ホーンテッドマンションにいそうな感じ。妖怪というよりは幽霊。ただし狂人の。(とは言え、幽霊になってしまってから正気を保てるものなどいるだろうか?)
こちらの方が狡猾で意思疎通できる分厄介そうな感じ。
まあそういう感じで、なんかこう異世界への窓みたいで良い。
特に意識しなかったけれど、こうしてみると全部異形の絵だね。王様は猫のほうが本体です。
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話はずれるけれど。
創作物においてその解釈はどの程度受け手にゆだねられるのだろうなぁと考えている。
例えば上にずらずら書いたことだって、私が勝手に書いただけで作者は全く想定もしていないことじゃないか。ヘプタポットが描きたければ足を2本で描くわけないのだから。
けれど当然、創作物の解釈は受け手にゆだねられているわけです。作者の指定の物語以外を受け取るなと言われても無理だし、そんなこと言ったら長々とした解説文をつけてもらわなければならなくなる。
とはいえ、その「受け手にゆだねられている」というのにも限度があって、あまりにも突飛な解釈については「間違い」と言わざるを得ないときもある。
ピーターラビットの絵に「すごいリアルな宇宙人ですね!」と言われたら、たとえ本人がどんなに本気で言っていても戸惑いしかないじゃないか。
ごんぎつねを読んで「ごんはストーカーですね」くらいは許容範囲だけれど「全部たぬきの陰謀ですね」って言われたら、この人は何を読んだんだ?ってなるじゃないか。
でも、程度問題でしょ?そんなの程度問題でしょ?
それってどうなんだろうね。
感想……それは個々人の受容体験……(アメリカ哲学)
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というわけでこれはとても良いものだと思う。
Suzuriサービスさんには、ぜひとも普通のポスターやポストカードといったグッツの販売に対応してほしい。
絵はさ、絵として買いたいんだよ俺は。
服にプリントしたら薄くなるし、携帯ケースなんかそんな複数欲しくないんだよ。
フツーに紙に印刷して額に入れてほしい。もしくはクリアファイルとかでいい。
受容あると思うんだけどなぁ、ポストカード。