人の金で美術館に行きたい+読

美術館に行った話とか猫の話とかします。美術館に呼んでほしい。あと濫読の記録。




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5つ星 クインテットⅣ 2/14

 水曜日に用事があって半休を取ったものの、用事自体は時間かからないから暇になって見に行った。東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館で、クインテットⅣ。

www.sjnk-museum.org

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撮影可能、会場こんな感じ。平日の昼だというのにそこそこの人出。

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船井美佐 「Hole/桃源郷/境界/絵画/眼底」

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鏡を切り取った作品。写り込む世界や床への反射も含めてきれい。
壁一面に飛ぶ鳥の形の鏡がちりばめられて、とても開放感がある。

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船井美佐 「nirvana 猫椿」

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シンプルな線の一筆書きのような世界の中に、さまざまな生き物たちが重なり合っている。こんな極楽のような絵画作品がいくつも展示されています。
天国じゃなくて極楽な感じ。

そういえば全然テイスト違うけれど、私も子供のころこんな風にひたすら線がつながっていくような落書きをしていたなぁとふと思い出した。

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竹中美幸 「何処でもないどこか(巡る雫)」

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透明感がメインの作品を多く出している人。これは雲を描いた絵画の上に紙?を重ね、額縁のガラス部分にアクリルで雨粒を表現している。
他にも絵画とアクリルを重ねたり、35mmカラーフィルムに色を焼き付けて重ね合わせたりといった作品が美しい。

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竹中美幸 「外側の気配」(上)/「内側の気配」(下)

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普通の絵画も透明感がある。自然のうごめきを思わせる作品だ。春の気配を感じる冬や、梅雨時期の生命の爆発である夏を息をひそめて待ちわびている感じ。

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青木恵美子 「PRESENCE No39」

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アクリルの厚い板の裏とぐるりに塗料を塗った作品。
これを見たおばあさんが「え?なにこれ?」と連れと戸惑っているのが面白かった。その発言聞いたら、作者さん喜ぶんじゃないかなぁw
ミニマルな抽象画と言っていいけれど、アクリルの表面は当然いろいろなものを映し出すのでそれが面白い。黒背景のバージョンもあって、より鏡像感が強くてよかったのだけれど、他鑑賞者さんが写り込むので写真は秘蔵。

例えばこれなんかはぶっちゃけアイディア勝負なところがあって、これを見てイイネと思った私がホムセンで材料をそろえて全く同じものを作ろうと思えば作れるものだ。
個人的に楽しむだけならば、自分だけであっさり複製作品を作ることができるし、正直その複製とオリジナルとの際はほとんどないだろう。
けれどなぜ私は写真を撮るだけで複製品を作らないのかなぁと考えながら見ていました。
モンドリアンの抽象だって、適当な作品の写真を手に入れて各部のサイズを測れば誰だって同じものが作れるわけじゃないですか。原色しか使ってないんだから。なのになんで複製には価値が無いのか、と。

アウラがどうとか芸術性がどうとか難しいことは置いておいて、私がそれをしない理由は、ただ単純に摸作品を見るたびに「これオリジナルじゃなくて自分でまねしたんだよなぁ」ってちょっとがっかりした気分に毎回なりそうだからです。
ただそれだけです。

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青木恵美子 「INFINITY Blue No6」

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 キャンバスに花弁を貼り付けて、その上から着色した作品。立体感は横から見ると相当ある。
同系列の作品、類似色の作品もあるけれど、多分メインビジュアルに使われているのはこれだと思う。迫力あるけどあんまり見ると疲れちゃうかな。逆に、もっとびっしり花があってもいいと思う。

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青木恵美子 「Blue flower」

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こちらの絵画作品の方が好き。大きな画面に滲むような深い色。見ているとゆったりした気持ちになる。沈み込むような、よく眠れそうな感じ。タイトルは花だけれど、赤とか他の色の作品でも深海を連想する。

 

今回は写真撮影可能で、最近の傾向として現代作家さんの展示の場合は撮影可能なことが多い気がする。作家さんもSNSとかで話題になって欲しいんだろうね。

そんで、以前は撮影可能展示には普通のカメラを持って行ってたんだけれど……なんか最近音が煩いとか撮影しすぎとか色々言われるようになってしまいました。
画質もまあまあだし、こうして簡単に補正して出すことを考えるとアイフォンの無音カメラアプリを使うのがいいのかなぁ。でもせっかくカメラあるのにもったいないなぁ。でもデジカメ正直重いよなぁ。
などと考えています。最適解は何だろう。