(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎ hand of peace
今日は通院で半休とったけど、病院空いてるから時間あまりまくるんだよね。
だから損保ジャパン行こうかと思ったんだけど。
ちょっとどうしたの?土日でもこんなに混まないよね?シルバー無料デーとか??てくらい混んでたから挫折した。
時間が読めないのは困る。
ちぇっどうしようかなーと思って外に出たら、なんか見覚えのないものが隣のビルに。
あ、2017って書いてある。
鎌田 恵務 「Hand of Peace」
新宿クリエイターズ・フェスタというイベントの一環のようです。
ウサギさんみたいで可愛い。Facebookのいいねとかみたい。あの穴に子供が体突っ込んでこそ完成の気がするけど、もちろん触っちゃいけません。
じゃあ他の展示でも観てみようかねぇと思ったけど、気になるイベントはまだ始まってないみたいだし、何よりスマホサイトのあまりの見辛さに挫折したのです。
無念。
アプリ買い日記
直近で行ったら美術展の話は終わったし、今週末は用事があるので美術展に行けるか怪しい。
なのでしばらくネタがない。
前行った美術展の話をするかもしれないし、猫の話をするかもしれないし、すっぱり休むかもしれない。
こないだ買ったアプリの話をしたい
Mediachance「FrontView」
120円だったけどこういうの値段割とコロコロ変わるから参考価格ね
こういう最近よく美術展の出口にあるやつを撮影して取り込み
4隅を指定して
縦横比を指定するとこうである
すごい。
しかしキャプチャを見てわかるように、最新のiPhoneに対応していない。画面サイズおかしい。
もっといいアプリあるんだろうなと思いつつ、必要10分。120円なら満足なのだ。
聖アントニウスの誘惑
キリスト教の聖人で、聖書に出てこないのに絵画によく出るのは聖カテリナ、聖ゲオルギウス、聖セバスティアヌス、それになんと言っても聖アントニウスだろうと思う。
これら聖人はだいたい絵画の中にいきなり現れるので、それが誰かを判別するアトリビュートの知識は西洋古典絵画で必須である、というのは前も書いた話。
こないだ聖クリストフォロスの話を書いたときに軽く出てきたし、次は聖アントニウスの話をしたいねぇと思ってずいぶん経ってしまったのだ。
彼については、黄金伝説の1巻に出てくるが、意外と記述が詳しくなかったと記憶している。
聖アントニオスまたは聖アントニウスはキリスト教の家庭に生まれる。両親の死後、財産を処分して荒れ野で隠遁生活を送る。その際、悪魔の誘惑を受ける。
後年、キリスト教徒たちに慕われてそのリーダーになり、修道院を設立する。修道服を制定したのは彼だという。また、病気の治療に豚の脂を使用したという伝説もある。
アトリビュートはアントニオス十字架(T字型)、悪魔、足下の火焔、子豚、鈴。また、悪魔からの誘惑のシーンが多く描かれる。
養豚、丹毒、脱疽、火事、ペストの保護聖人である。
逸話によると殉教していないのに、なんでアントニオス十字架なんて出てくるのか謎である。もしかしたら、ほかの聖人伝とごっちゃになっているかもしれない。キリスト教関連人物は同名の人が非常に多いのだ。そして、その同名の人たちにちなんで名づけをするものだから、さらに似たような名前が増えている。いわゆるマリア多すぎ問題である。おかげで他の人と勘違いされたり同一視されたりはよくあることだ。
むしろ名前のバリエーションがこんなに多いのは、日本くらいではないか?と最近は疑っている。
また、病気の治療云々はおそらく後付けだ。 後世の人が聖アントニウスに祈って子供の病気が治ったことから修道院を立てて病人に奉仕した史実が、いつの間にか聖アントニウスも医者だったことになったのだろう。
さて、絵画の話。
聖アントニウスの絵といえば、荒野で子豚ちゃんを連れている絵か、悪魔に誘惑され苛まれている絵である。
なぜ彼が悪魔から誘惑を受けたのかというと、そういうもんだからとしか言いようが無い。宗教初期の人は荒れ野に行くもんだし、荒れ野に行ったら誘惑されるもんなのである。ブッダだってマーラに誘惑されてんじゃん。
直接的にいえば、キリストにならっているからだ。キリストも、布教を始める前40日間荒れ野にこもっている間、悪魔の誘惑を受けている。
聖アントニウスは迫害を逃れるため、またキリストと同じ行動をとってその精神に近づくため、誘惑を避けるために荒れ野に行くのだ。そしてそれを悪魔が誘惑するのは、キリスト教徒の魂を堕落させるためなのだ。
ぶっちゃけ、荒れ野の聖人が誘惑を受けるのは、食物もろくに無い厳しい環境で錯乱して幻覚を見たんじゃないかなぁって思う。
聖アントニウスといえば、ダリの絵が有名だろう。
サルバトール・ダリ「聖アントニウスの誘惑」1946年
なんせダリなので独創的にもほどがある。
しかし、聖アントニウスの誘惑は悪魔、魑魅魍魎が出てくるので定型というのがあまりないのも事実。聖クリストフォロスならば部隊もポーズもある程度指定があるのに対し、画家の創造力が求められる。
だから、見ていて面白い。
古典で有名なのはショーンガウアーだろうか。
聖アントニウス ショーンガウアー - Google 画像検索
こないだの文化村ベルギー奇想の系譜にも何枚もあった。
ピーテル・ハイス帰属「聖アントニウスの誘惑」
図録なんだけど、見開きにすると見づらいからやめて欲しい…
これは比較的正統派。聖者を誘惑する美女と周囲を蠢く悪魔というわかりやすい構図。
ヤン・マイデン「パノラマ風景の中の聖アントニウスの誘惑」
こっちはボスの真似をした百鬼夜行が描きたかっただけで聖アントニウスは添え物。一応お約束の美女とかはいるけどすごく小さい(重要なものは大きく、他は小さく描くのが基本)。アントニウスは右上の空でショーンガウアー風に悪魔に引きずられている。多分、美女とか見る余裕ない。
グリューネヴァルド「イーゼンハイム祭壇画」
クオリティが全然違う。先の二枚は制作年不明だが、ボスの模倣作品なので、彼が生きた1450年ごろ〜1516年かそれより後のもの。この絵は1516年のものなのでほぼ同時代のものなのだが。
ボス風のユーモラスなものとは桁違いに恐ろしい悪魔に責められる聖アントニウス。手前の悪魔は病気に苦しみ、太陽の中には救いである神の姿がおぼろげに描かれているようだ。
迫力がすごい。これは雑誌で見たものだ。実物もっとすごいんだろうな。
現代ものもある。
花澤武夫「レッツ グルーブ(聖アントワーヌの誘惑)」
穏やか、和気藹々とした絵だ。よく見ると悪魔はチューバッカや屋敷しもべ妖精など、近年の映画に出てくるキャラクターで表現されている。とても可愛らしく面白いけれど、じゃあこれが聖アントニウスなのか?本当にそういうつもりで描いたのか?というとタイトルを借りただけなのかもね。
同じ題材同じ構図で別の人が描いた絵を見比べるのも、技法や興味の関心の違いがわかって面白い。
しかし聖アントニウスの誘惑は、主題は同じでも作者が自由に創造力を働かせることのできる画題だ。古典時代、中世とかでそういう画題はなかなか少なく、バリエーション豊かで見るのが楽しいものだ。またあれか〜ではなく細かく見て見ると面白い。
ちなみに、グリューネヴァルドが載っている雑誌はこれ。この雑誌、号によってクオリティが全然違うから興味のある特集の時立ち読みしてから買うのがいい。
19世紀末最高 ボストン美術館の至宝展
東京都美術館に、ボストン美術館展を見に行った。
最近都美に行くたびに、前の広場で○○国フェアをやっていて、珍しい屋台が出ているのでついご飯を買ってしまう。週末はパキスタンフェアをやっていた。罠だ。
公から資金援助を受けずに有志の寄贈で成り立っているという美術館の性質からか、各作品を寄贈したコレクターの紹介があるのが面白かった。
入ってすぐにエジプト考古学、次いで古代中国に日本画、印象派の頃のフランス絵画と続く展示はちょっと意図がよくわからない。各時代に繋がりがあるわけでもなくバラバラだなぁと。
美術館全体の方針がないと、各コレクションのレベルは高くとも全体のまとまりを欠くのかなと思った。
チラシに使われている絵画。
フィンセント・ファン・ゴッホ「郵便配達人ジョゼフ・ルーラン」1888年
同、「子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人」1889年
ゆりかごって?と思ったら、女性が持っている紐が、ゆりかごに繋がってて引っ張ると揺れるらしい。一般的なんだね。
力強くてゴッホらしい絵。
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ジョン・シンガーサージェント「ロベール・ド・セヴリュー」1879年
かーわーいーいー
まだ7歳だという少年はスカートスーツを着ています。そろそろ子供服も一般化されているはずの時代だし、デザインも男の子向けって感じ。でもスカート。筆跡が素早くて詳細がわからないけど、年齢的にも女児服って訳でもない気がする。
ミニチュアピンシャーっぽい犬が嫌がってるのもまた良い。無理やり小脇に抱えてるけど、今にも逃げ出しそうに生き生きとしている。
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ジョン・シンガー・サージェント「フィスク・ウォレン夫人(グレッチェン・オズグット)と娘レイチェル」1903年
スキー!と思ってポストカード買ったら同じ作者だった。よほど好きなのか、自分。
背景の聖母子像とモデルの親子のポーズが呼応しているのは、繰り返しでリズムを作る西洋画の一般的手法。
母親が緑の服を着ようとしたけれど画家がNGを出したとあった。多分、娘とのバランスだろう。緑だとドレスの印象が強くなりすぎるから。
描かれている面積は小さいけれど、明らかに娘の方が描き込まれているし、めっちゃ可愛い。多分だけど娘をメインに描きたかったのだと思う。子供が好きなのかな。
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エドガー・ドガ「腕を組んだバレエの踊り子」1872年頃・未完
ドガ好き。すごく好き。この背景の赤、激しい朱色は写真に撮るのが難しい。実物見た方がいい。
ドガの作品は油絵でも厚塗りのパステル画に見えるのが不思議だなぁと思う。色使いが独特なのだと思う。
色を混ぜすぎてどの絵も暗く濁った色をしているし、肌色にこれを使う?てくらい暗褐色、むしろ灰色だったりもする。それが舞台でスポットライトを浴びる姿となると、あやしさと存在感、この世ならざるものな感じがするから好きなのだ。
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トマス・エイキンズ「クイナ猟への出発」 1874年
構図がとても大胆。静かな一場面を切り取っているけれどとても力強い。
海の色がいい。浅瀬を描けと言われて、この色を使う人はなかなかいないだろう。
銀色ですらない、土色の海。光を反射し、海の底を透かし、現れる波の色は確かにこんな色だ。けれど再構築を含まずまたそのままに塗るのは勇気のいることだろうと思う。
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クロード・モネ「くぼ地のヒナゲシ畑、ジヴェルニー近郊」 1885年
ちょっと珍しいタイプのモネ。
鮮やかな色使いと溶け込むような形。穏やかで秘密の庭園みたいな感じがある。
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ポストカードなかったけど、アメリカ絵画で海運業の人を描いた肖像画が良かった。
このサイトの下の方で見れる。
ジョン・シングルトン・コプリー「ジョン・エイモリー」
まだ稚拙で、ペンキ画みたいではある。のっぺりしていると言えばそうだし、ディズニーシーとかに描かれてる壁画っぽいとも言える。
でもこの絵からは風が吹いている。
奥に開かれた海からの風がカーテンを揺らし、画面のこちらまで吹き抜けている。
上手い絵以前に、いい絵ってこうだと思う。
ところで、そんな毎日毎日美術展に行ってるわけじゃないから、最近行った美術館の話はもう終わりだ。明日はどうしよう。
ギラギラ光る 佐々木達郎 漆芸展
日本橋三越のギャラリーで、アヴァンギャルドな漆芸展示をやってた。
漆芸家 佐々木達郎 漆 美の世界 展覧会情報 What's new
新しい漆芸だよね。こういうのいいと思う。
右のとか、宇宙みたいで好きだ。すごく新しいし、新しいだけじゃなくて漆芸の良さが活かされているし、突飛なだけで終わらず確実に美しい。
雅貼り(みやびばり)というオリジナルの様式なのだそうです。大胆で力強い。
パンフになかったけど、兎柄のお皿?がとてもよかった。
中央に金箔で満月が描かれ、その周りを兎たちがぐるりと取り巻いて踊っている。
金箔に反射した光が全体に反射して、蠱惑的だった。本当に月明かりに照らされているみたいな感じがしてよかったんだ。
漆の絵はちょっと切り絵みたいで、古いロシアポスターみたいだ。あんま好きじゃない。
器ものがすごくいいと思う……でもこれ、何に使うんだろ? くぅ、こんないい器を使う文化がないからわからない。
芸術品の理解って、生活レベル要求されるなぁと悲しい感想です。
夏休みの朝みたいな treasure hunting -宝物を探しに-
わざわざ東京市部から日本橋まで行ったのだもの、1個見て終わりにはしないよね。
というわけで、日本橋高島屋の美術画廊X
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淀川テクニック 「イワトビペンギンNo.1」
入口にあるオブジェは、ごみを再利用したものということ。なかなかリアルに作成されています。
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大畑 伸太郎 「虹」
絵画と立体を組み合わせた作品。すごい。どの角度から見てもきっちり見える。
こうして写真に撮ると、光り輝くようだ。
塗りがポリゴンっぽいのもいい。あえて粗い感じにしているのに、質感がすごくリアル。
うーん。しゅーる。
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大畑 伸太郎 「九月の雨」
町田の街並みみたい。アニメみたいな絵がらだけれど、構成力がすごく高い。めちゃくちゃリアルなサイバーパンクだ。何となく物悲しいところも含めて。
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藤永 結 「プリンが好き」
かわいい。玖保キリコさんの絵に似てるなと思った。あんな毒は無いしもっと繊細だけれど。本当に幸せそうでいい。
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藤永 結 「無重力ないしょ話」
上と同じ作者の。色がとてもきれいだし、幸せそうで見ていて楽しくなる。
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いしかわ かずはる 「12番線」
刺繍かな?と思ったけど、糸を貼り付けた作品のようです。12番線っといったら新宿の中央線かな。色も中央線カラーだし。
板や紙に張り付けたものもあるけれど、こうしてガラスに貼ると面白さが際立つね。最小限の線で表現するのもなかなかの技量が必要なんだろうなぁと思う。
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そのほかに立体作品もあったりして面白かった。
ただ、原子爆弾風のものを木馬と組み合わせたオブジェにして原爆ドームの前において写真撮っていた人がいて、クズ野郎だなと思った。私はそういうのが大嫌いだ。センセーショナルさがウリなんて本人の内容が無いことの証拠のようなものだ。人を馬鹿にしたような態度、相手を利用する姿勢も最低だと思う。
全体的に完成度がとても高い作品ばかりだった。無料だし写真撮影可能なのでお勧め。