【ネタバレ感想】夜中に犬に起こった奇妙な事件
書籍データ
- タイトル:夜中に犬に起こった奇妙な事件
- 作者:マーク・ハッドン
- 訳者: 小尾 芙佐
- お勧め度:★★★★
今日の猫はすべてがピンボケ
生きづらさを抱える少年(明示はされないがおそらく高機能自閉症)は数学の天才だが人とのコミュニケーションが難しく、特別支援級に通っている。
支援級の課題で物語を書くことを指示された少年だが障害の影響で「本当のこと」しか書けない。ミステリー小説を書くため本当に探偵になろうと、近所の犬が殺された時間を調査し始める。
いつのまにかいなくなり、死んだと聞かされた母。犬の調査をすると怒り狂う父。急に冷たくなった犬の飼い主の女性。
少年の調査によって明かされた事実は…
怖い話ではないです。悲しい話。
美しい表現が多いです。
(宇宙の爆発が終わると)星はみんなわれわれに向かって落ちてきて、だんだんにそれは速度を増して、世界はもうじきおわってしまうことになる、なぜかといつと夜空を見上げるともう暗くはなく、ただ何兆という星のまばゆい光がみんな落ちてくるのが見えるだけだ。
とてもなれないとわかっていてもなりたいと思うことはできます
雰囲気が「アルジャーノンに花束を」に似ている。
面白いけど、面白かったけど、人生いろいろツライなって感想のほうが大きくて何度も読みたくはないなぁって感じ。