人の金で美術館に行きたい+読

美術館に行った話とか猫の話とかします。美術館に呼んでほしい。あと濫読の記録。




にほんブログ村 美術ブログ 美術鑑賞・評論へ
Push
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
Push

Push

Push

理屈か結果か 塩田千春展:魂がふるえる 7/1

年単位で久々の森美術館。ここは……なんだか合わないんだ…
まず入り口の導線がクソで、展望台に行きたい人と森美術館に行きたい人とアーツセンターギャラリーに行きたい人とをごちゃ混ぜに並べて入場券買わせるからクソ混んでるし、そもそも展示内容が好みに合わないし、商業主義がすごくて広告詐欺みたいなのも多いし。
相性ってあると思う。飲食店だって小売業だって好き嫌いがあるのに、サービス業の最たるものである美術館に相性が無いわけがない。
というわけであんまり好きじゃないけどこれ気になるしなぁどうしようかなぁと悩んだ挙句に行ってきた。

www.mori.art.museum

写真撮影可能

  • 撮影された作品写真/動画は、非営利目的でのみ利用できます。営利目的には利用できませんのでご注意ください。
  • 撮影された写真/動画に変更を加えることはできません。
  • 上記作品写真の使用条件はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で許諾されています。

f:id:minnagi:20190703155445p:plain 

Creative Commons

だってさ!

以下全て、

作家名:塩田千春
この写真/動画は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際」ライセンスでライセンスされています。
でよろしく!

---

「不確かな旅」

f:id:minnagi:20190702173825j:image

籠状の船と、部屋を埋めつくさんばかりに張り巡らされた赤い糸の作品。
この糸どうやって止めてるんだろう?って思ったら、タッカーだった。
f:id:minnagi:20190702173810j:image

単純にすごく綺麗ですね。「不確かな旅」と言うタイトルで思い起こさせるものも面白いです。船旅なのだろうな。たくさんの選択肢から収束してそれぞれの船に帰着するのか、いくつかの船からスタートして無限の分岐を繰り広げて拡散していくのか。
上の方が密度が高いから、後者なんだろうな。

どうでもいい感想としては、これだれがどうやって設営しているんだろうなぁってのが気になる。
この作品って部屋によってサイズ違うじゃないですか。大きく作ったものを小さい部屋に再設置することはできない。というか、部屋から取り外したらもう糸が絡んでしまってどうにもならなくなりそう。船の枠組みだけを残して、糸は都度貼り替えと考えるのが自然ですよね。
アーティストである塩田千春さんが毎回やってるわけじゃないんだろうなぁ。時間的にも無理があるだろうし。
設営スタッフの人がひたすらぐるぐる糸を張っているのかなぁ。張り方にも決まりとかあるんだろうなぁ。訓練された専用スタッフがいるのかなぁ。
設営動画があったらぜひ見たい。

---

「小さな記憶をつなげて」

f:id:minnagi:20190702173757j:image
f:id:minnagi:20190702173750j:image

ドールハウスの家具や小さな指輪、ビーズなんかが赤い糸でつなげられている作品。
記憶回路って一本道じゃなくてこうやっていろんな事柄を行きつ戻りつ複合的につながっているんだよね。子どもの頃の世界がある感じ。

---

「静けさのなかで」

f:id:minnagi:20190702173754j:image
あ、燃やしたんだ。
f:id:minnagi:20190702173819j:image
f:id:minnagi:20190702173816j:image

これはこれで面白いねって思うけど、燃やしてるの見たかったな。

---

「時空の反射」

f:id:minnagi:20190702173822j:image

ホラー映画みたい。持ち運びできそう(小並感

---

「集積:目的地を求めて」

f:id:minnagi:20190702173803j:image

たくさんのトランクが天井からぶらさがっている。いくつかのトランクはがたがたと動く。空港の手荷物受取コーナーみたいな光景。
f:id:minnagi:20190702173813j:image

動く奴にはひもが二本入っている。モーターを使っているとあるから、中で巻き上げているのだろうな。
f:id:minnagi:20190702173807j:image

下から見たほうが楽しい。
これからどこにだって行けると言う明るい気持ちになる。浮遊感がいい。

---

「アフター・ザット」

f:id:minnagi:20190708131236j:image

インスタレーションの記録写真。
長さ3メートルもあるドレスを作成、泥で汚して天井からつるし、それをシャワーでずっと洗い続けると言う作品だったそうです。

なんかなぁ。
紐を使った作品はその緻密さと巨大さに圧倒されるけど、それ以外は苦手かな。
“穢れた私…消えないツミ…心の闇…私を罰して……”
みたいなの、ほんと現代アート多いっすよね。またかよって感じです。

 ---

面白いものは面白いけど肌に合わないものはウゲッて感じだった。
病み系の美術好きじゃないんですけど、この人もそうっぽいなぁ。やだなぁって。
アウトプットは(半分くらいの作品は)好きだけど、その制作過程、発想的なところがどうも好きになれない。
成果物だけ見て楽しめばいいじゃないかと思いつつも、どうしたって製作過程や設計思想は透けて見えるもので、“好き…好き?好きなのかこれは?でもなんかむかつくんだよななんかが…”と考えることが多くて疲れる鑑賞となりました。

あと、別の展示で動画作品を流していたのだけれど、ほんとクソつまらなくってやっぱり森美術館とは趣味があわねーなと思った。オチのないコントをひたすら続けてる感じの動画だった。なんか意味があるのかな→ないんかい!の連続でイライラした。