池袋西武2 織田達也の白磁
西武池袋のギャラリー、もう一個は陶器があった。これももう展示期間終わっちゃったから、作家さんの公式サイトを貼ろう。
すっきりしていて美しく、実用的でいい作品だった。何となく日本のというより、古い中国の陶磁器を思い出す作風だった。
手捻りだけでなく、四角かったりこうして板状にしたのを組み合わせて成型してるのが多いからかな。
たたらづくりって言うらしいよ。
のびやかな線で描かれたお魚がトレードマークみたい。かわいい。
そんなものすごく高い!っていうわけでもなかったし、そろそろこういういい作品をちょっとずつ揃えていってもいいかもしれないなぁと思ったりした。
我が家の食器は、ダイソー製です。
粗忽物だからしょっちゅう割るんだもの。高いのなかなか手が出せない。
西武池袋店ギャラリー1 比翼の会
池袋西部でごはん食べた帰りにたまたま見かけたアートコーナー。
終了した展示会情報は容赦なく消されるらしく、見たやつの情報は無いけど。
結構いい作品が多かったよ。こういうギャラリーのレベルってどこで決まるんだろうねぇ。街の規模ってわけでもなさそう。新宿デパートのアートコーナーはすごく小さいもの。横浜そごうとか、デパートの中に美術館があったりするところもあるしねぇ。
西武がこんだけやっているということは、東武デパートも結構立派な可能性が高いよね。同じ街でしのぎを削っているのだもの。今度何かのついでに見てみよう。
上野 直美さんと湯川 佳昭さんのは見つけられなかったけど、公式サイト
北澤龍 RYU kitazawa - Official website
京都人が「現代個展はいくつ売れてるかチェックすることにするわ!」とか悪趣味な楽しみ方をしていた。ちらほら、って感じだったかな。
テラコッタみたいな質感の絵を描く人だった。
なんか、割とあちこちで商業作品として見る人な気がする。
これは売約済みだったかな。「さざなみ」っていう青い海を描いた作品がとてもよかった。
こないだ紹介したロマン・エルキレティアンって人にちょっと雰囲気似てるなと思った。言うたらなんだけど、普通って感じ。
いくつか売約済みだった。幻想的で綺麗だなぁと思ったよ。
できれば現代作家さんは公式サイト作ってほしいものだわね。
現代日本画は割と好きだなと思いました。
ただまぁそもそもとして、”これ日本画なのかな?”って思ったよね。
確かに画材は岩絵の具だったりするけれど、キャンバスに描いてたり、画風が日本画のものでなかったり。こうしてポストカードにして質感を失わせてしまうと、日本画とは思えないよね。ただのデザイン・イラストなのではないかという感じになってしまう。油絵とかアクリル絵の具で描いても全く同じもの出来上がるんじゃない?みたいな。
「日本画」、という言葉には「岩絵の具で描いた」というのと「日本画の画風で描いた」という2重の意味が込められているからちょっとめんどくさい。
たとえば「油絵」には「油絵の具で描いた」という意味しかない。そこからさらに「油絵の抽象画」であったり「油絵の点描」であったりと細分化していくのだ。
けれど日本画には「狩野派の日本画」みたいな言い方はあるけれど「日本画の点描」みたいな言い方はしない。日本画=岩絵の具、という意味なら言えるのだろうけれど、点描は日本画の作風じゃないから。してもいいはずなんだけれどもね。
岩絵の具で描いたからと言って、日本画の技法、画風で描く必要は必ずしもない。でも敢えて日本画を自称するのなら、「なるほどこれは確かにこの画材、技法でないと描けない絵だわ」って思わせるものがほしいなと思ってしまう。
でも油絵を見て「油絵でしか表現できない何かを!」とかは思わないから、私の中に偏見というか「日本画=わざわざ特別に描いている普通じゃないもの」みたいな偏見があるのかなぁ。
日本画なんて歴史の長いものに、未だに「革新」があるのがおかしいのかもしれない。油絵にそんな2項対立なんて、サロンが廃れた時に消えたでしょう。伝統がメインだからこそ革新という表現をされるのであって、山ほどスタイルがあったらそうそう斬新だとはみなされないわけですよ。
非伝統日本画はまだまだこなれていないジャンルなのかもしれないね。
などともやもやしたまま終わります。
現代おフランス ロマン・エルキレティアンとシャルル・ムンカ
文化村にベルギー・奇想の系譜を見に行って、気に入ったからポストカードではなく図録を買ったんだけれど、連れに預けたまま帰り際受け取り忘れてしまった。日曜日までお預けである。
なので、ついでに行った文化村ギャラリーの話をしようと思う。
もう一個ポスター展やってたけど、写真不可だしあんま好みじゃないしでパス。
なんか文化村全体でフランスフェア的なものをやっていたみたいで、その一環なんだろうか。17日までということでもう終わっていてごめんねなんだけど。
ロマン・エルキレティアンという人とシャルル・ムンカという人の2人展だった。
チラシは見ての通り折りたたんでしまったので携帯カメラで撮ると歪んでしまう。そろそろスキャナをちゃんと買うべきかもしれない。マウス型の簡易スキャナは取り込み時色が恐ろしく狂うし、シートフィードは形がゆがむ。やはり普通のフラットヘッドが一番いいのだろうけれど、かさばるのよねぇ。でもあると便利だよなぁ。あると便利だよなああああ → 欲しいものリスト
冗談はさておき。
ロマン・エルキレティアンさんの作品が気に入ったよ。
Romain Erkiletlian - Official website ←公式サイトだけど、どうかしてるほどダサく、しょぼく、重い
パンフから。
パリ生まれ。カラフルでエレガントな作品は、70~80年代のコミックや近代建築、モダンアーバニズムにインスピレーションを受けた、近未来的な超越空間を描きだしています。ニューヨークでも製作していたロマンノモチーフは大都会の風景。
現在は拠点を日本に移し、フォトコラージュを描こうした絵画やデッサン、立体作品やビデオ作品などでその活躍の場を広げています。
写真プリントの上にペイントを施したっぽい作品がメイン。
これは外国のだけど、日本の都市風景を使用した作品もたくさん。レトロフューチャーって感じでとってもいい。
銀色の紙の上に風景を鉄筆で転写して、水色の部分は塗りつぶしてるのかな。
このシリーズとてもいい。もう一つアクセントがほしいなと思わなくもない。
シャルル・ムンカという人のはまぁ、現代アートあるあるだなって感じの作品
パンフから
フランスの南東部リヨン生まれ。10代の頃に日本のアニメーションやアジア映画を観て育った彼は、画家であった伯父の影響もあり、長じてアーティストの道を選択。21歳で初来日し、ゲーム製作会社の仕事の傍ら自信の芸術スタイルを確立していきます。たどり着いた先は、ヨーロッパのアルテ・ポーヴェラと日本の具体、そして韓国の単色画などをミックスしたような洗練された作品たち。そこへ、彼のバックグラウンドと現代のインターネット文化を織り交ぜ、シャルル独自の美学を追求しています。
Mount Olympus ←多分公式タンブラー
ああ、韓国っぽさすごくある。
なんだろうね、キャンバスにガムテープはがした後みたいな柄がついた作品がいくつかあった。
現代作家さんだからまたどっかで見れるかなーって思うよ。
真の画家の秘密 読書感想文、サルヴァドール・ダリ
図書館に行ったら派手な本があったのでフラフラと借りてしまった。
あのサルヴァトール・ダリの書いた本である。
常に画家を演じ続けた彼の書いた本であるから、どこまで本気で描かれているのかわからない。蜘蛛を捕まえて魔術めいたオブジェに巣を張らせろとかオカルトめいたことも書かれている。そんなことマジでしたんかいな?と思うけれど、時代背景を考えると単純に切って捨てるわけにもいかないかもなと思う。
大真面目に降霊術とか自動筆記とかやっていた時代だものね。
しかしそういう個所以外は、意外なほどにまじめな絵画の指南書である。
アマゾンレビューによれば訳がいまいちな個所があるようで、特に色名のところとか変なことになっているようだ。結構力入れて書かれている個所だけに残念だなと思う。油絵描いたことあるけどまじめに取り組んでないからわかんないな。私、絵は下手なんだ。
けれど絵画技術上達法として「2色の白と2色の黒だけで描く」「人物の頭ではなく足元から描く」「モデルに糸でガイドを引いたり、目印を付けた松葉杖でポーズを固定する」(ダリの松葉杖は、日本で使うT字型ではなく絵に出てくるY字型のやつだ)なんかは結構実用性があるのではないだろうか。
「2本の足を描くのではなく、足の間の空間を描く」などと言われると、お絵かき苦手勢からするとなるほどなるほどと頷いてしまうものだ。
実際に絵を描いている人の感想も聞いてみたい。
じゃ絵を描かない人が読んで何の意味があるんよ?っていうとね。
この本中がすごい凝ってて面白い。
ダリのイラストがふんだんに入っているし、本人の注釈や訳注がたっぷり入っているのも楽しい。元の絵を残しつつ絵の中の文字も綺麗に訳してくれるのもいい。
素晴らしい画家になるための秘伝、という名目で何度も妻ガラをたたえているのも可愛くていいなと思う。
「真の画家は、空っぽの砂漠を前にしても、カンヴァスを途方もない場面で満たすことができるはずである」
「真の画家は、果てしなく繰り広げられる光景を前にしても、ただ一匹の蟻を描写することに自らを限定することができるはずである」
この絵は美術展で見たことがあるのだけれど、ほかにもシリーズ絵が入っていてうれしい。
もともとこの本のために描かれた絵だから、文章と合わせて読むと「画家・ダリ」としての自負を感じられて素晴らしいなと思う。
絵画に触れ合う人は一読の価値がある本だと思う。
ダリの絵で一番気になっているのはこれ「テーブルとして使われるフェルメールの亡霊」だ。
実はこの絵の実物は見たことが無い。じゃあ何で知っているかというと、昔何かの本で記述を読んだことがあるのだ。どの本だったかは忘れてしまったけれど、ずっと実物が見たいなぁと思い続けている。
何の本だっけな。ぽっぺん先生じゃなかったっけな。
ください
謎の現代アート 銀座
もう先週になってしまったけど、カフェに入ったら大根が緊縛されていたので紹介したい。「緊縛大根様」という名前だから仕方ない。
左:山田浩之 「緊縛大根様」
右:山田浩之 「白兎」
大根の方がキャッチ―だけど、兎の方が好きだな。全体のフォルムとか、口から鼻のあたりが妖怪じみていてよい。襲われそう。
18万だって。
パークホテル東京に行ったらなんか現代アートっぽいオブジェまみれだった。
あー、こういうの壁にいっぱい描いてあった。ダ・ヴィンチ風かな?て思ったけど、プロジェクションマッピングとかやってるらしい。
蜷川有紀の展示はもう終わってたな。行ったの7月だからね。
でもなんというか、ほとんど落ち着かないというか悪夢を見そうな部屋ばかりだね。特に巨大おたふくとか。青空や竹の部屋はちょっといいかなと思うけど。
パンフの写真だけってことは、色々飾ってあるオブジェが気にいらなかったからなんだけどね。どうにも奇をてらってとんがったものばかりでだめだった。
奇をてらったものって発想が貧困なのかな、なんか誰が作っても似たり寄ったりだよね。
このお菓子はおいしかったな。琥珀糖みたいな感じ
このお皿も作家ものなんだそうだけれど、デザイン重視で安定感が無くて使いにくかった。お皿はまんまるだって優秀なデザインならアートになるんだよ。マイセンとかさ。使いやすさまで考慮しておくれよ。
作家さんもまさかケーキスタンドに突っ込まれるとは思っていなかったかもだけど。
ケーキおいしかったよ。特にスコーンがよかったよ。
しかしアフタヌーンというよりブランチにするくらいの気持ちでないといがつらい量。
現代アートって受ける範囲がとても少ないよねというお話。