人の金で美術館に行きたい+読

美術館に行った話とか猫の話とかします。美術館に呼んでほしい。あと濫読の記録。




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【ネタバレ感想】二壜の調味料

書籍データ

  • タイトル:二壜の調味料
  • 作者:ロード ダンセイニ
  • 訳者: 小林 晋
  • お勧め度:★★★★


今日の猫

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  1. 二壜の調味料
  2. スラッガー巡査の射殺
  3. スコットランド・ヤードの敵
  4. 第二戦線
  5. 二人の暗殺者
  6. クリークブルートの変装
  7. 賭博場のカモ
  8. 手がかり
  9. 一度でたくさん
  10. 疑惑の殺人
  11. 給仕の物語
  12. 商売敵
  13. ラウンド・ポンドの海賊
  14. 不運の犠牲者
  15. 新しい名人
  16. 新しい殺人法
  17. 復讐の物語
  18. 演説
  19. 消えた科学者
  20. 書かれざるスリラー
  21. ラヴァンコアにて
  22. 豆畑にて
  23. 死番虫
  24. 稲妻の殺人
  25. ネザビー・ガーデンズの殺人
  26. アテーナーの楯

 

26本もあるし、それぞれとても短い話なので粗筋は省略。なんというか、5分間ミステリみたいな本です。すごく短いあっと言わせるトリックではあるけど、冷静に考えると穴だらけのミステリー。

例えば

男性と同居の女性が行方不明になった。と同時に、その男性は菜食主義になった。彼の家は見張られているけれど女性の死体を含めて何の証拠も見つからない。なぜか。

男性は女性を殺し、その死体を食べていた。そのため野菜は買うが肉は買わなくなった。

って、骨はどうしたの?家を見張ってて、料理中の煙まで確認しておいて、肉が焼けてる匂いわからないの?

 

とある警官が殺された。犯人は向かいの建物から二階の警官の部屋に拳銃を打ち込んで殺したと捜査の結果わかったが、誰も警官の部屋に入ってないのに拳銃の弾が見つからない。なぜか。

氷の弾丸を使ったので、溶けた。

って、まともに飛ぶかどうか怪しいし体内が水浸しになるのでは?

みたいな。まぁ最後の話は見た人を石に変えるというギリシャ神話のゴルゴンの首が出てきたりするので、リアリティはどうでもいいのでしょう。

 1~9がナムヌモシリーズです。スメザーズという助手役とリンリーという探偵役の、ホームズみたいなノリの話。文体が独特で面白いです。

トリックとしては「死番虫」が面白かった。また、「演説」というのが古典イギリスならではだなぁという面白さ。

総じて楽しめました。

あーっ!お猫様おやめください!!!
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【ネタバレ感想】黒い家

書籍データ

  • タイトル:黒い家
  • 作者:貴志 祐介
  • お勧め度:★★★★

 

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京都の保険会社に勤める男。ある日職場に「自殺でも保険金はおりるのか」と女性から問い合わせの電話がかかってくる。咄嗟に彼女が自殺しようとしているのではないかと自分の兄が自殺したことや遺族が辛い思いをすることを話し、思い留まるよう説得する。彼の名前を確認して電話は切れる…

その後、男は顧客に指名されてクレーム対応として家を訪問する。異様な雰囲気を持ち、なぜか酷い匂いのする家に入ると色々と理由をつけて襖を開けるように促される。開けた先では、小学生の男の子が首を吊られて死んでいた。

その時の反応から、父親が子供を殺したのではないかと疑う男。異状死のため本社から調査が入り、なかなか保険金の認定が降りずにいると、父親は毎日保険事務所に男を訪ねてきて保険金が下りないと困ると声を荒げるわけでもなく言いつのる。

心理学を研究する男の恋人、その上司である女性教授と一癖ある男性助手。そして本社から来た調査員も交えて男の日常は悪夢と化していく。

 

黒い家、と言われるとどうしてもキングのブラック・ハウスを思い出すし、キングの話に多い悪意を持った場所に留まった人間が影響されて犯罪を犯し始めるような話かなと思ったが全然違った。お化けが出てくる系じゃなくて、単純に狂った人間が怖いホラー。

出版時はちょうど現実に連続保険金殺人が起こっていたとかでだいぶ話題になったらしい。

ストーリーは中盤まではなかなかリアル路線で面白いのだが、心理学や精神鑑定について長々とページを割いて一席ぶってるのは大丈夫なのかなって思う。色々強引な決めつけが多くないか?って流石に気になった。なかなかステロタイプジェンダー感だしなー。

別に意外でもない真犯人から逃げ切ったと思わせてからの再び絶体絶命、は映画みたいでなかなか。終盤で人の死に方が雑になってくのを気にしなければ楽しめる作品。この作者はそういう傾向なのかしらね?

うすら寒い感じ 真夜中の来訪者 8/3

冨安由真の個展がデパートでやってるよって知ったのは終了数日前だったけど、何とかねじ込みで見に行くことができました。

www.jiji.com

期間が短いし、宣伝も足りないよ!もっと早く教えてくれ!!

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「The Midnight Visitors」

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インスタレーション作品。暗くてまともに撮影できない。

去年資生堂パーラーでものすごい行列できてた展示はかなり大掛かりだったので、デパート内でどうやるんだろう?と思ったらこじんまりとした展示になっていた。試着室を使用するというのが非常にデパートらしく、うまく再構築されているなと感じる。

具体的に何があるわけでもない。ぱっと見バラバラの意味をなさないものが隠されている。明確に何かを示すわけでもな、具体的な物語ではなくて「不吉さ」が仄めかされている。
だけれども感じるのは恐ろしさだけでなく、この中で丸くなって眠り込んでしまいたくなるような、奇妙な安心感がある。

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「MultipleEyes(Sweet Bug)」

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この絵好きです。

油彩とは思えないような、下書きといってもいいほどのあっさりした描き方。正確な造形。クラシカルな衣装。これらは明らかにヴィクトリア朝時代の写真をイメージしている特に、当時流行したオカルト写真を。
あの頃のオカルトというのはホラーというよりは、医学が未発達で戦争もあり、身近な人の死に近しい時代に、愛する人にもう一度会いたいという願いから生み出されたもの。
だから怖いというよりは悲しく、せつないのだろうと思う。

オカルトをイメージしてその文法に乗っているだけで、作者が霊能者だったりは当然しないよね。というかこの人は作品を見る限り普通に健全な精神状態の持ち主のように見える。(草間彌生さんとかは見るからにじゃないですか。そういうのがない)(自称霊能力者がなんか言っているのをネットで見てしまったらしい)

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「Girl With Eyes」

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上の絵は素直にいいなぁと思ったんだけど、こっちの絵は見た瞬間「ふふっ」てなってしまった。ここまでくると、面白さのほうが先に立ってしまう。
のだけれどその「ここまで」って自分で引いたラインって何だろうなぁと考えてしまう。不気味の谷的な、面白さの谷って何だろうな。
でもこれは、オモシロでしょうよ。

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「Siblings in Dantelions」

f:id:minnagi:20190805121621j:imageすごくきれいな絵。単純にきれい。そして怖い。
これは切ないというより怖いですね。ホラー映画みたい。タンポポの茂る草原のはずが、沼に引きずり込まれそうな気がする。この兄妹がこの世ならざるものに見える。
キングの小説みたいだ。

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「Old Man (The Smoke)」

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これが一番いいなぁと思った。
鼻からエクトプラズム出ている老紳士。鼻提灯おじさんじゃないよ。
大きさもほど良くてほしいなぁと思ったのだけれど、売約済みだった。というか、ほとんど売約済みだった。

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この人の絵は好きなので欲しいなぁと(値段は無視して)言ってみたら、京都人に
「でもさ、この人の絵が友達の家に飾られてたら遊びに行きたくなくならない?」
って言われた。ですよね!手に入れるのはいいんだけど家のどこに飾るの?って聞かれたら悩むよね!寝室とかには置きたくないよね!

ちなみに、我が家はトイレにゴシック調の額に入れたルドンの笑う蜘蛛ポストカードを飾っています。私の趣味だ。

別世界の話 The Eyes and Hands 8/3

銀座ミキモトの展示を見てきたよ。 

www.mikimoto.com

展示会場に入ると暗い中にロゴが浮かび上がり、海の底のような美しいイメージになっています。

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とてもきれいなのですが、暗い中にキラキラしたものを置いて強いスポットライトを当てているので、写真が非常に難しい。

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こんな風に、アクセサリー職人さんの作業場が再現されている。
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各工程のアクセサリー台座。

こういうのって職人さんがオリジナル一個作って、それを型取りして鋳造で量産してるのかな?て思ったら、一個一個金属を切るところから手作りのようだ。どうりで高いと思ったぜ。

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各工程にこうやって四角い線が引いてあって、そこに入り口でもらえるパンフを置くと職人さんの手元が動画でみれる。

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これは真珠選抜の場面なのだけど、このツブツブ本当に全部真珠なのかな。だとしたらこれ一個でひと財産だな…とか考えてしまう。さもしい。

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「ストール(?)」

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こういうのなんていうんでしょうね。ネックレスというよりネクタイみたいな。裾の方でダイヤがキラキラしてるのが涼しげです。

こういうネクタイなら布のやつより涼しそう。

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クラッチバッグ

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可愛い…欲しい…!私の中の幼稚園児が、これが欲しいと駄々をこねている!

スマホすら入らないサイズです。何を入れろというのだ。

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「ブレスレット」

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ミキモトって基本は真珠だけどダイヤも多い印象。これは透し彫りだそうです。糸鋸で切り取っていったのだろうね。よくギリギリで繋がってるなぁと思う繊細さ。

 

展示品は少なめですが、なかなか凝った作りでゆっくり楽しめます。

なんか一個でもいいから欲しいなぁ(小並感

【ネタバレ感想】ある奴隷少女に起こった出来事

書籍データ


今日の猫

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本との写真を撮り損ねたので、煮干しを欲しがる猫を見るといいよ。
人間はお猫様の奴隷。

アメリカに奴隷の娘として生まれた少女。幼い頃は寛容な主人の元ほぼ自由人として生活していたが、主人の死とともに親戚へと「相続」された彼女は医師の家に仕えることになる。

職業柄人格者のフリをしている医師は実に陰湿な男で、少女のことを性的に虐待する隙を狙うもののあくまでも「少女が望んで」そうなったとするためにあの手この手で脅迫をかけてくる。

追い詰められた少女は朝から逃れるため自分や子供を買い取ってくれる可能性にかけて別の白人男性に保護を求めて体を許してしまう。

しかし誰にも彼女を売らないと言い張る医師から逃れるために解放奴隷である祖母の家に何年も潜伏し、少女は脱走の機会を狙うことになる。

怖い話だな!てのが正直な感想。奴隷制度を奴隷側が書いた本とか無いもんね。アンクル・トム

【ネタバレ感想】きつねのライネケ

書籍データ

  • タイトル:きつねのライネケ
  • 作者:ヨハン・ヴォルフガング・フォン ゲーテ
  • 訳者: 上田 真而子
  • お勧め度:★★★★


今日の猫

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これで気になったから読んで見た

minnagi.hatenablog.com

ライオンの王が統べる平和な王国の中で、狐のライネケはみんなの嫌われ者。
平和に仲良く暮らすようにとの王の命令を無視して鳥たちを食い殺したり熊や狼を罠にかけて重傷を負わせたり。
あまりの悪行に王様のもとに苦情が寄せられ、王宮で裁判が行われることになります。しかし呼び出しに応じるどころか、王からの使者を返り討ちにして半殺しの目に合わせる始末。
ついに王様は狐のライネケの家に軍隊を差し向けようとするが…

児童書なのでサクッと読めます。
サクッと読めるけど、読後のなんじゃこりゃ!感はすごい。動物ファンタジーか~勧善懲悪の寓話?イソップみたいな?くらいな気持ちで読み始めるとびっくりする。このびっくりを味わうために読む価値はあるかもしれない。

作者を見てゲーテが?ってなると思うけど、本当にあのゲーテです。ファウストとか若きウェルテルの悩みを書いたあのゲーテです。
とはいえ彼が書いたのは児童書ではありません。もとは十二世紀の後半~十三世紀のフランスで生まれたルナールという狐が主人公の「狐物語」という叙事詩ゲーテが韻文として編纂したものを、児童書として翻訳したのが本書となります。
しかし、あとがきには

中世ヨーロッパの歴史や宗教を踏まえているために現代の私たちには理解しにくいところとか、ライネケの悪行のうち、きわどい話や、あまりにも複雑に入り組んだものなどを省きました

とあるのに正直びっくりしました。嘘……ライネケ、本当はこれ以上あくどいことしてるの?もう十分万死に値するじゃん……って。
児童書にするために省いた子供にはとても読ませられないようなこと、どんな内容なんだろう。気になる。

ラストでは悪い狐ライネケと王の忠臣狼とが決闘をし、卑怯な手段でライネケが勝ったとたん皆がライネケを褒めそやし、王も含めてちやほやされて今までの悪行も全部許され悪がのさばる、というオチになっています。
正直、子供向け動物王国物語だとどうしても勧善懲悪の寓話を期待してしまうのであっけにとられてしまうのですが、それはこの話がそもそも中世に書かれたものだというのを留意しておかなければならないなとは思います。
中世ヨーロッパのキリスト教的考えからすれば、決闘に勝つというのは神の加護がその人にあるということで、正義がその人にあるということなのです。
だから「裁判で決着がつかないから決闘で勝負しようぜ」ということは「殴り合いで解決だ!」ではなく「神の審判を仰ごうぜ」ということなのです。
もちろんこのエンディングは中世のそういう考えを皮肉っているのですが、18~19世紀の人であるゲーテからすれば「世の中とはこんなもの」と完全に否定的な目でしか見れなくなっていることは、もうそういう感覚がだいぶ薄れているんだなと読み取れるということだと思います。

勝手にこういう話だろうな~とか思いこんでしまう自分の感覚がひっくり返される、楽しい読書体験だった。
しかしこんな話をパーティーの食器やテーブル装飾にしていたマイセン……やっぱりその感覚わかんねぇ。

 

プレミア価格じゃん

こっちのほうがまだ安い

安いし無料サンプルもあるけど、これを電子で読むのはちょっと辛い画質

青空文庫で探してみたけどなかったです。図書館行こう。

サイケデリック・ニワトリさん 田名網敬一の観光 7/27

汐留帰りに周りで面白いものやってないかなぁと検索したらGGGがすごかった。

www.dnp.co.jp

アヴァンギャルド現代アート、そしてアウトサイダーっぽい作品ですが、作者は戦前生まれで武蔵野美術大学に通った人です。作品イメージとだいぶ違う。

田名網敬一 - Wikipedia

ここ数年でTV露出が増えたから見たことある人もいるかもしれない。アディダスとかとコラボしている世界的作家です。

【adidas公式通販】商品一覧|アディダス オンラインショップ

今セール中で結構安い。

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オブジェ・作品名不明

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入っていきなりこれがドンなのでインパクトがすごい。そして背景もうるさい。

なんでしょう、太鼓橋の上に原始人のような謎人物が金魚のマスクをかぶって金色の犬を抱いている。なんなんだろう。エキゾチックジャパンなんだろうか。


後ろの絵は作品名に「ミッキー」とは言っていたので、ちゃんとにディズニーの許可は得ているものらしい。

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動画・作品名不明

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 彼の作品に登場する奇怪な怪物たちがうごめく動画。
この人の作品は、絵もよいけれど動画にするとめちゃくちゃ良さが引き立つ。
ずーっとみてられるし、見ている間時を忘れてトリップしてしまう。
Youtubeとかで検索してみてみるといい。

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御存知アルチンボルド

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印刷作品の一つ。
見ていた時は「田名網作品の鶏いいよなぁ」という風にしか見てなかったけど、タイトルはアルチンボルトだったのか。

これね。あんまり寄せ絵っぽくないから気づかなかった。
そういえばタイトルが「観光」だからか、海外作家のオマージュ作品がほかにもありました。ダリとかいた。

 蛸や鯉といった和風の魚介モチーフ柄の鶏人間ということなのだろうけれど、鳥人間のシルエットを切り取ってモチーフの背景が見えるような受け止め方をしていたよ。
おでこのあたりにオウムっぽいのがいるのがいい。後背中の鯉がいい。
動画作品だったらいいのになぁと思う。この有象無象たちがうごめくさまが見えたらいいのに。

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アンリ・ルソーの楽園

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オマージュ作品の一つ。「楽園」と言いつつ一番目立つところに配置されているのは「戦争」の絵。

ジャングルの様子などもルソーっぽいけれど、全体のモチーフとしては田名網らしさのほうが目立つ。
極彩色の感じがルソーっぽさと田名網らしさとを両立させているように思う。この化け物たちが集うのは本当に楽園なのだろうか。悪夢の世界ではないのだろうか。
しかしこの世界に入り込んだとしても、彼らはこちらのことなど歯牙にもかけず自分たちだけの世界で生き続けそうな気がする。

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原画・作品名不明


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展示物は期のh的に印刷物なのですが、ショーケースの中に原画もありました。様々なモチーフや自分が描いたものを張り合わせたコラージュ作品。アングルの絵が効いてる。
右端にフィルムでいろいろ開設が書いてあるようなのですが、背景がうるさいのに細かすぎて読めなかった…

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コラボ作品群

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すごくたくさん商品化されていた。これのほかにもティーカップとかいろいろあった。
とルソーが来ている衣装はなんなんだろうねぇ。歌手の舞台衣装とかだろうか。

 

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その作品の中ではこれが一番好きだった。
ビビットなオランダ獅子頭。かわいらしく丁寧に描かれた金魚のように見せて、ぞっとするほど悪意のある顔をしている。ITのピエロのような、会話の通じない悪魔の顔。

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今回すっごいブログが書きにくかった。
田名網作品は好きだ。好きなんだけど、どう好きなのかどこがいいのかっていうのがすごく説明しづらいものがある。この色遣いがとか構図がどうとかいう理屈ではないものがある。
そりゃやろうと思えば「幼少期の戦争体験から欧米、特にアメリカに対しての複雑な思いがある。圧倒的力の象徴としてのあこがれと同時に悪魔のような憎しみの対象であり、その相反する思いが特に金髪白人女性に対する抗いがたい魅力とそれを踏みにじることへの執着に表れているように思える」くらい言おうと思えばいえるよ。でもそうじゃねえ、それだけじゃねぇだろうっていうエネルギーの高さがあると思う。


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この服が欲しい。これを着て仕事に行きたい(行きたくない)