【ネタバレ感想】二壜の調味料
書籍データ
- タイトル:二壜の調味料
- 作者:ロード ダンセイニ
- 訳者: 小林 晋
- お勧め度:★★★★
今日の猫
- 二壜の調味料
- スラッガー巡査の射殺
- スコットランド・ヤードの敵
- 第二戦線
- 二人の暗殺者
- クリークブルートの変装
- 賭博場のカモ
- 手がかり
- 一度でたくさん
- 疑惑の殺人
- 給仕の物語
- 商売敵
- ラウンド・ポンドの海賊
- 不運の犠牲者
- 新しい名人
- 新しい殺人法
- 復讐の物語
- 演説
- 消えた科学者
- 書かれざるスリラー
- ラヴァンコアにて
- 豆畑にて
- 死番虫
- 稲妻の殺人
- ネザビー・ガーデンズの殺人
- アテーナーの楯
26本もあるし、それぞれとても短い話なので粗筋は省略。なんというか、5分間ミステリみたいな本です。すごく短いあっと言わせるトリックではあるけど、冷静に考えると穴だらけのミステリー。
例えば
男性と同居の女性が行方不明になった。と同時に、その男性は菜食主義になった。彼の家は見張られているけれど女性の死体を含めて何の証拠も見つからない。なぜか。
↓
男性は女性を殺し、その死体を食べていた。そのため野菜は買うが肉は買わなくなった。
って、骨はどうしたの?家を見張ってて、料理中の煙まで確認しておいて、肉が焼けてる匂いわからないの?
とある警官が殺された。犯人は向かいの建物から二階の警官の部屋に拳銃を打ち込んで殺したと捜査の結果わかったが、誰も警官の部屋に入ってないのに拳銃の弾が見つからない。なぜか。
↓
氷の弾丸を使ったので、溶けた。
って、まともに飛ぶかどうか怪しいし体内が水浸しになるのでは?
みたいな。まぁ最後の話は見た人を石に変えるというギリシャ神話のゴルゴンの首が出てきたりするので、リアリティはどうでもいいのでしょう。
1~9がナムヌモシリーズです。スメザーズという助手役とリンリーという探偵役の、ホームズみたいなノリの話。文体が独特で面白いです。
トリックとしては「死番虫」が面白かった。また、「演説」というのが古典イギリスならではだなぁという面白さ。
総じて楽しめました。
あーっ!お猫様おやめください!!!