サイケデリック・ニワトリさん 田名網敬一の観光 7/27
汐留帰りに周りで面白いものやってないかなぁと検索したらGGGがすごかった。
アヴァンギャルドな現代アート、そしてアウトサイダーっぽい作品ですが、作者は戦前生まれで武蔵野美術大学に通った人です。作品イメージとだいぶ違う。
ここ数年でTV露出が増えたから見たことある人もいるかもしれない。アディダスとかとコラボしている世界的作家です。
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今セール中で結構安い。
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オブジェ・作品名不明
入っていきなりこれがドンなのでインパクトがすごい。そして背景もうるさい。
なんでしょう、太鼓橋の上に原始人のような謎人物が金魚のマスクをかぶって金色の犬を抱いている。なんなんだろう。エキゾチックジャパンなんだろうか。
後ろの絵は作品名に「ミッキー」とは言っていたので、ちゃんとにディズニーの許可は得ているものらしい。
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動画・作品名不明
彼の作品に登場する奇怪な怪物たちがうごめく動画。
この人の作品は、絵もよいけれど動画にするとめちゃくちゃ良さが引き立つ。
ずーっとみてられるし、見ている間時を忘れてトリップしてしまう。
Youtubeとかで検索してみてみるといい。
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御存知アルチンボルド
印刷作品の一つ。
見ていた時は「田名網作品の鶏いいよなぁ」という風にしか見てなかったけど、タイトルはアルチンボルトだったのか。
これね。あんまり寄せ絵っぽくないから気づかなかった。
そういえばタイトルが「観光」だからか、海外作家のオマージュ作品がほかにもありました。ダリとかいた。
蛸や鯉といった和風の魚介モチーフ柄の鶏人間ということなのだろうけれど、鳥人間のシルエットを切り取ってモチーフの背景が見えるような受け止め方をしていたよ。
おでこのあたりにオウムっぽいのがいるのがいい。後背中の鯉がいい。
動画作品だったらいいのになぁと思う。この有象無象たちがうごめくさまが見えたらいいのに。
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アンリ・ルソーの楽園
オマージュ作品の一つ。「楽園」と言いつつ一番目立つところに配置されているのは「戦争」の絵。
ジャングルの様子などもルソーっぽいけれど、全体のモチーフとしては田名網らしさのほうが目立つ。
極彩色の感じがルソーっぽさと田名網らしさとを両立させているように思う。この化け物たちが集うのは本当に楽園なのだろうか。悪夢の世界ではないのだろうか。
しかしこの世界に入り込んだとしても、彼らはこちらのことなど歯牙にもかけず自分たちだけの世界で生き続けそうな気がする。
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原画・作品名不明
展示物は期のh的に印刷物なのですが、ショーケースの中に原画もありました。様々なモチーフや自分が描いたものを張り合わせたコラージュ作品。アングルの絵が効いてる。
右端にフィルムでいろいろ開設が書いてあるようなのですが、背景がうるさいのに細かすぎて読めなかった…
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コラボ作品群
すごくたくさん商品化されていた。これのほかにもティーカップとかいろいろあった。
とルソーが来ている衣装はなんなんだろうねぇ。歌手の舞台衣装とかだろうか。
その作品の中ではこれが一番好きだった。
ビビットなオランダ獅子頭。かわいらしく丁寧に描かれた金魚のように見せて、ぞっとするほど悪意のある顔をしている。ITのピエロのような、会話の通じない悪魔の顔。
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今回すっごいブログが書きにくかった。
田名網作品は好きだ。好きなんだけど、どう好きなのかどこがいいのかっていうのがすごく説明しづらいものがある。この色遣いがとか構図がどうとかいう理屈ではないものがある。
そりゃやろうと思えば「幼少期の戦争体験から欧米、特にアメリカに対しての複雑な思いがある。圧倒的力の象徴としてのあこがれと同時に悪魔のような憎しみの対象であり、その相反する思いが特に金髪白人女性に対する抗いがたい魅力とそれを踏みにじることへの執着に表れているように思える」くらい言おうと思えばいえるよ。でもそうじゃねえ、それだけじゃねぇだろうっていうエネルギーの高さがあると思う。
この服が欲しい。これを着て仕事に行きたい(行きたくない)