キラキラ光る アンティークフェア新宿 10/6
連休、新宿でやっていたアンティークフェアというのに行ってきました。
けど、「欲しい」もので「買える」ものはほとんどなかったです。
ガレとかラリックとかあっても買えないし…アール・ヌーヴォーの錫ブローチとかあっても使わないし…
8万8千円のでっかい錫の物入れが欲しかったです。
というわけで、買えるものを買ってきました。こちら。
真っ黒に変色した銀メッキの器です。
このまま使うのもいい気もするけれど、一応磨いてみました。
ピッカピカになったけど、今まで見えなかった細かい傷が見えるようになってしまった。
でも、猫も満足しているようだからいいか。
さて、これはいったい何なのか?というと、底にこんな刻印がされています。
P.S.CO.銅ベースの銀メッキ。
日本のサイトにはあまり出てきませんが、アメリカでは割とメジャーな品のようです。
1935~1988年にアメリカコネチカット州ウォリングフォードという町にあったPreisner Silver Co.という会社の製品。普通のコンポートボウル、デザート皿でしょう。
大量生産の工業品で、芸術品としての価値はありません。
でもいいじゃない♪磨くの楽しいからいいじゃない♪使うの楽しいからいいじゃない♪
楽しかったので、またボロ銀メッキの気に入るデザインがあったら買ってきて磨こうと思います。
磨いてる途中の話はShortNoteで
家具が増えました
子供の頃から、ずーっとずーっと欲しかったHMVのニッパー君を買いました。
アンティークでも美術品でもなんでもないです。新宿のディスクユニオンで二千円でした。
可愛い…子供の頃から欲しかったんだこれ…
というわけで、先日購入したショーケースに入れます。しっくり来るぅ!!!
1910年代のイギリス製マホガニー家具。
いくつかの店を見てのですが、アンティーク家具って意外と安いですね。ぶっちゃけ、新品家具と大した差はありません。
そりゃニトリの合板家具とかとは値段違うけど、店を選べばデパートの家具コーナーよりは安いと思う。
ああ…シノワズリ…シックな色にシュッとした都会的デザインがたまりません。
クイーンアン様式とかチッペンデール様式と言われるあたりのものなのではと思います。
もう一個悩んだデザインあるのですが、私はどうもカントリー系より都会的なやつが好きなようです。
「縦のラインが4本入ってるけど左右端の幅が他の半分だから中央線がガラス面になっていて、これは中が見やすいデザイン。この線が多くなると、ディスプレイというより中を隠す収納といった印象」
とは京都人の弁。
お店で見たときは猫足かと思ったのですが、よく見るとワイルドな足。ボール&クロウというデザインだそうです。
サイズ感は猫と比べてこんな感じですが、中の棚が2つしかないので余り物が置けないです。内部にアクリル棚の小さいのでも置くつもり。
落ち着いた直線的デザインなので、割とどんな家にもしっくりくるんじゃないかなと思います。
にしても、家にアンティークあるんだもんなぁ。すごいなぁ。
「実家にもでかいビューローあるし、ワイもせっかくだからアンティークの一つくらい欲しい」という京都人の趣味に感謝ですわ。すげえ。
お散歩広場 ジョイナス彫刻の森 9/23
本当は横浜美術館のモネ展を見たかったんだ。けど、到着が遅くなったのとすっごい混んでたので断念したんだ。
めちゃくちゃ並んでて、これ入場しても1時間も見れないなって感じだったんだ。悲しみだ。
というわけで、別の話。
私は神奈川出身で、祖父母が横浜に住んでて、友達も横浜在住が多くて、子供のころからなんだかんだ横浜駅の周りで遊ぶことが多かった。
のだが、なぜか一度も行ったことのなかったジョイナスの屋上に初めて行った。
なんでだろ?地続きの高島屋屋上には行ったことあるのになぁ。
ぶっちゃけ整備がひどい。京都人には「氷川丸基準ww」と笑われる。
マリノ・マリーニ「構成」
柳原 義達「道標・鳩」
この鳩、結構あちこちで見る。
朝倉 響子「ニケ’83」
足がすごい気になる。いすがちゃんと描写されてないから、めっちゃ爪先立ち電気椅子みたい。
うーん、小規模。それほど語ることはないなぁ。
移ろいゆく世界 入江明日香展 横浜高島屋 9/23
横浜高島屋の入江明日香展を見に行きました。
詳細の話をする前に聞いて欲しい。
会場についてチケットを買おうとしたら、おばあさんが人目を避けつつ私の手に紙きれを押しつけ、無言で歩み去って行ったんだ。とにかくなんかもらったことは確かだから「ありがとうございます…?」と言いつつ手元を見たら。
招待券だった。
多分チラシについていただろう、招待券の切り抜き。
マジかよ。くれるのかよ。神かよ。
見ていた京都人が「なに?辻斬りならぬ辻美術館招待妖精?」とか言ってたけど、もしかしてあれじゃないかね。ついにやったんじゃないかね。
私、人の金で美術館に行った……!!!
正確には”金”じゃないし”館”でもないけど、細かいことはいいんだ。
俺はついに人の金で美術館に行った。
感無量である。
入江明日香さんは前の記事でも簡単に取り上げたことがある現代作家さん。
和モチーフの、イラストっぽい画風の画家なのですが、元々は油絵志望で大学では版画を学んだのだそう。
作品のほとんどは銅板画に彩色やコラージュを施したミクストメディアだそうです。
びっくりしたよね。だって、作品完全日本画の文法なのだもの。元々洋画とは思わなかった。
左「横浜航海図(部分)」
右「京都白浪図(部分)」
横浜と京都の巡回展なので、会場をイメージした作品とのこと。勇壮な横浜と、みやびな京都。
あちこちの作品に踊るネコちゃんも可愛い。
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立体作品のみ撮影可能。
宝船に高島屋のマークがついている不思議な世界。
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「火消し」
強く、はかなく、カッコイイ。
「ふと大人びた顔を見せる子供」に魅かれて人物画を描き始めたという話に、この人は狭間で揺らぐさまが好きなのだろうなぁと思った。
大人と子供の狭間。動物と植物の狭間。生と滅びの狭間。
そういう狭間で揺らぐさまがよいのだと思う。
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ポストカード、正直あんまり出来がよくない…線が細すぎて白飛びしている。実物はもっと美しい。
「火消し」
上と対になる作品。
より大人びた表情は、より儚くいまにも消え去りそう。
今にも風に流れて消えてしまいそう。
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「増長天」
仏像、四天王のシリーズ。南方を守る武者としての姿が下に(そして猫たんも)描かれていて、その魂が実体化しているようだ。己の炎で実を焼き尽くしている。
こうして見ると、仏像の中の魂が今にも降臨している、実体化しつつある姿と見ることもできるだろう。
だけれどもどうしても消え去る瞬間に見える。吹き抜けるつむじ風のように見える。
疾走感のせいだろうか。こんなに静かな絵なのに。
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「冬鶏頭」
動物を描いたものもたくさんあった。
特に多かったのが鳥、特に鶏を描いたものだけれど、こちらはネコ科の獣のようだ。
紅葉の中からのっそりと現れた幻獣。
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「美しい冬(部分)」
かわいい…!すごくかわいい。こんなコートが欲しい。
この青がたまらない色をしている。ボタンが丸まった猫なのもすごくいい。
何となく横浜っぽいなと思う。青いからかな。武者姿が関東っぽいからかな。
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他にもたくさん作品があった。
フランスで学んでいるという銅板画、一版多色刷りの作品は完璧に浮世絵の色をしていて、同じ版でも色によってがらりとイメージが変わるのが面白い。特に銀色のインクを使っているものは、こんなに繊細な線がよくつぶれないものだと感心する。
掛け軸のような作品で、よく見ると表具の一文字や風帯も全て描き込まれた者も素晴らしかった。あれは欲しい。
入場前、展示ポスターを見た京都人は「あなたこんなイラスト?も見るのねぇ」などと言っていたが、実物見たら気に入ったようでめっちゃ真剣に見ていた。
小規模だけれどその分安いし、とても充実しているからぜひとも見に行くとよいと思う。
なんなら、7階の美術品フロアで展示販売会をやっているから先にそちらを見るといい。なんせ、無料だ。気に入ったなら8階の個展チケットを買いに行けばよいのだ。
余談だけど、販売品はほとんどが売約済みだったのがすごいなというかやっぱりなというか、納得だった。
クマチャン!! GINZA SIX 8/15
8月の話をさらにする。美術館に行けていない。
GINZA SIXに行くと、代替なんかしら現代アートがある。
三宅信太郎「KUMAO」
巨大なクマのぬいぐるみ?着ぐるみ?の周りに、綿の詰められていないテディベア。
というか、ぬいぐるみの皮って印象を受けた。背中閉じられていなかった気がするけど写真じゃもう確認できないね。
私、キッズが夢中になるインスタレーションはいいインスタレーションだと思うんだ。
こちらは謎仏像。
名和晃平「Throne(g/p_ boy)」
3Dプリンタと、漆塗りと、金箔仕上げ。ピカピカ過ぎて写真撮れないね。
ルーブルねぇ。
という話。今週末はどこかに行けるかなぁ。難しそうだなぁ。