人の金で美術館に行きたい+読

美術館に行った話とか猫の話とかします。美術館に呼んでほしい。あと濫読の記録。




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【粗筋】藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 3

書籍データ

収録タイトル

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↓粗筋開始(白文字)↓

ぼくの悪行

ごく普通のサラリーマン。身に覚えのない約束を確認されたり、言った覚えのない場所で目撃されたりし始める。そんなとき自分にそっくりな男が街を歩いているのに気づいて後をつけ、パラレルワールドの入り口を見つける。パラレルワールドの自分が、こちらの世界で好き放題していたのだ。自分も向こうの世界で好き放題し始めるサラリーマンだが、お互いどんどんエスカレートしていく。同僚に痴漢したり上司を殴ったりする相手に腹を立て、自分も相手の世界で好きにしようとするも、いまいち悪さをしきれない。。パラレルワールドでカフェの店員とデートした後自分の世界に戻ろうとすると、もう1人の自分が部長に暴行を働いているところだった。しかしその瞬間、パラレルワールドの入り口が消滅し、元の世界に戻れなくなってしまう。自分の世界に取り残された相手は大変だろうなと思いつつ、パラレルワールドでそのまま生きていくことにする。

メフィスト惨歌

彼女にフラれた男のもとに、悪魔が現れる。魂と引き換えに願いを叶えてやるという悪魔に、とりあえずお試しで3万だけくれと頼んでみる。悪魔が指示するままに屋台を利用すると、千人目の客だからと現金をプレゼントされる。悪魔の力だ。翌日再び現れた悪魔と男は契約をすることにする。ただし契約書はきちんと交わしてくれといい、「現金三千万円先払い」「死亡の時点で魂を譲る」と詳細を詰め始める。「死亡」の定義について揉めるが、「男のあらゆる細胞の最後の一個が死亡したとき」とし、オマケにフラれた彼女を希望する。彼女の費用については悪魔が自腹を切ることにして契約は成立。男はマンションを購入し、戻ってきた彼女と結ばれ、幸せに暮らす。 一方悪魔は魔王に詰められていた。安いと思っていた彼女の費用が意外とかさんで給料が天引きとなるだけでなく、オトコがアイバンクに登録していたため、「男が死んでも角膜は他人に移植されて生き続け、代謝により入れ替わる。最後の一細胞が死亡することを確認することは不可能」と指摘される。 地獄の底で悪魔は男を悪魔と罵るが、多少の男には知ったことではない。

神さまごっこ

会社員の男。ある夜男は「人を支配できる立場に立ってみたい」と独り言を言う。すると突然神様が現れて、その願いを叶えようという。信仰心の薄い人ばかりで力が弱ったという神様は、信じてくれる最後の一人が死んだら自分も消えるのだという。そして自分の失敗を繰り返さないようにと新しい空間と神の力を授ける。 そこで世界を創造した男は日曜大工のように世界の創造を楽しむが、人間が思うように動かないので興味を失ってしまう。世界をほったらかしていたら男は自分の世界の人間が神を信じないのに気づく。奇跡を起こしてなんとかしようとするが失敗し、ついに神の存在は忘れられてしまう。そうすると男も消えてしまうのだ。

あいつのタイムマシン

タイムマシンを作ろうと苦心する男と、その友人の漫画家。漫画家は男に諦めて就職するよう説得するがうまくいかない。男のいとこ、漫画家の妻は男を心配している。もしかしたら漫画家ではなくいとこの男と結婚していた未来もありえたかもしれないと妻は言う。仕事がうまくいかない漫画家がある夜男を尋ねると、男はタイムマシンの理論を未来の自分に教えてもらうんだと精神集中していた。念じるままでうまくいくものかと漫画家は言うが、男は未来の自分が来ていると叫んで外に飛び出していく。呆れた漫画家は「一人で住んでいる」家に帰り、「いとこと結婚した」男を羨む。

いけにえ

一昨年から地球には宇宙船が来ていたが、人類の努力にもかかわらず宇宙人とはなんのコンタクトも取れずにいた。浪人生の男は彼女とデートしていたが、帰り道に何者かに誘拐されそうになる。なんとか家に帰る浪人生だが、自宅に侵入していた新聞記者に、宇宙人が自分を生贄に求めていると告げられた。人権意識の高い記者は浪人生を匿って山に篭らせるが、政府によって殺されてしまう。政府に説得されるが生贄になることを拒む浪人生。しかし彼女を監禁場所に連れてこられ、彼女を守るために生贄になることを決意する。しかし引き渡し当日、浪人生と彼女は突然解放される。宇宙人の要求が、浪人生を志望大学に入れろと言うものに変わったのだ。しかし理由はさっぱりわからない。

超兵器ガ壱號

第二次世界大戦末期、通訳の男はある島に呼び出され、そこに捕らえられていた巨人の宇宙人との通訳を命じられる。もとは地球から宇宙に移住したと言うその言葉は案外早く判明し、巨人は日本軍の兵器として戦い、大きな成果を挙げる。その甲斐あって戦争に日本は勝利するが、すると巨人は邪魔者になる。宇宙船を直して帰ってもらおうとするも、日本に帰化したいと拒否する巨人。ならばと服毒死を迫られ、巨人はそれを了承する。 そこに新たな宇宙船が巨人を迎えに来る。実は故郷ではチビと馬鹿にされていたが日本だと巨人扱いされて嬉しくて帰りたくなかっただけなのだ。迎えに来た宇宙人にチビと呼ばれ、巨人は悲しい顔をする。

テレパ椎

売れないイラストレーターの男。金はないが友人には恵まれている。ある日突然に弟が彼女と駆け落ちしてくる。そんなとき道端で椎の実を拾う。しばしのち、その椎の実を持っているとテレパシーで周りの考えていることが分かることに気づく。そのまま仕事の打ち合わせに行くと、編集者が自分の仕事を全く評価していないこと、愛想のいい友人が自分を邪険にしていることを知ってしまう。 椎の実を捨てようとする男だが、弟達を部屋から追い出すためにもう一つテレパシーの実を見つけ、弟と彼女にこっそり持たせる。お互い都合のいいことしか考えてなかったことを知って喧嘩別れして出ていく二人。男は改めてテレパシーの実を捨てるが、世界はもう以前とは違って見える。

旅人還る

宇宙の果てを見るための片道旅行に出た宇宙飛行士の男。彼はそのために自分の生活を捨て、彼女と別れ、コールドスリープをしてひたすら遠くに進んでゆく。ウラシマ効果でたいして年はとらないが、地球の時間はどんどん進んで行き、ついに地球は消滅してしまう。それでも先に進む彼は、膨張を続ける宇宙が予想外に収縮に入ったことを知り、宇宙が無に帰るのではないかと予測する。そして最後のコールドスリープな入ってその時に備える。しかし何故か男は目覚める。そして目の前には地球がある。宇宙が終焉を迎えた瞬間ビッグバンが起こり、また全く同じ地球が再生されたのだ。着陸した日はまさに自分が宇宙へと旅立った日。男の目の前には別れた時のままの彼女が現れる。

白亜荘二泊三日

未来。妻と子に夏休みの旅行を迫られた男は白亜紀へのタイムトラベル旅行を予約する。恐竜を見たりして白亜紀を楽しむ一家。古代生物に触ってはいけないと言われたのを無視し、子供はこっそりネズミを捕まえて原子レンジに閉じ込めて、放射能を浴びさせてしまう。ネズミはなんとかレンジから逃げ出し、男はあれが哺乳類の先祖かもしれないと言う。

福来たる

世知辛い生活を送る男の元に福の神がくる。100年ぶりに人間と話したと言う神は男に福を与えようとするが、100年前の生活とのギャップにビックリする。豊かに水が出る水道、あっさり捨てられる残飯、子供の小遣いに十万銭=千円。もう十分豊かではないかと言う神に男は「涙が出るほどの幸福感が欲しい」と言う。福の神は男を100年前の世界に連れて行き、食うや食わずの生活を送らせる。適当に現代に戻せば幸福を感じるだろうと言う目論見だが、それもいつまで続くことか  

求む!求める人

百科事典の飛び込み営業をしている男、全く営業成績が振るわず一つもあることができない。有能営業の同僚に、相手にニーズがあるかが鍵だと言う。そんな駄目男の家に不思議なセールスマンが現れる。セールスマンは需要を測るセンサーを売りつける。それを使って見事に百科事典の販売に成功した男。そろそろ嫁さんが欲しいと、自分自身に対するニーズのある女性を探して声をかける。

倍速

力はあるがとにかく鈍い男。ある時不思議な老人に壊れているがと時間を操る時計を譲られる。修理に成功した男は普段から自分だけ速度を上げていきてゆく。仕事を素早く済ませて有能となる男。不良に絡まれた後輩女子を助けた男は彼女と首尾よく結婚する。しかし初夜、彼女に「早いのね」と言われてしまう

侵略者

男子高校生の体の中に、宇宙人が侵入してくる。とても知能の高い宇宙人は高校生の体を支配して地球を政略しようとする。人間に寄生したまま繁殖しようとするが、人間の繁殖スピードが非常に遅いことに気づき、体を操ってガールフレンドを襲おうとする。なんとか宇宙人を抑えた高校生は、ペットの亀を見つめる。亀は万年という言葉を聞いた宇宙人は、高校生から飛び出して亀に寄生して脱走していく。

マイホーム

人口増加で過密社会となった未来。ある一家は不動産セールスマンの話を聞き過去、石炭紀に家を建ててタイムマシンで通勤しようかと計画する。とりあえず現地視察をしようと石炭紀に行く一家。営業に連れられてさらに過去の土地を買おうとする。親が契約を確認する間、子供達は勝手にタイムマシンを操り家を建てた一年後を見ようとする。なんと一年後の自宅建設地は火山の噴火で溶岩に埋め尽くされていた。実は悪徳不動産だった営業を間一髪子供を助けたタイムパトロールが逮捕する。

マイシェルター

マイホームを夢見る男。飲み屋で不思議なセールスマンに会う。セールスマンは家を建てても核戦争が来たら助からないと、シェルターの営業を始める。核戦争の不安を感じた男は食料の節約をしたり狭いシェルターで暮らす訓練をしたりするが、家族は真面目に取り合わない…と思ったら夢だった。変な夢を見たと再度眠る男。シェルターを買った後、本当に核戦争が起きてしまう。自分の家族は無事だが、シェルターの外で親戚や友人が助けを求める声がする。シェルターを開けられないように彼らを爆弾で攻撃しようとするが、どうしても爆破ボタンを押せない…と言う夢を見る。塾講の結果、男はシェルターは結局買わない方にする。 不思議なセールスマンはその夢をモニターしている。宇宙人だった彼は、もし地球に核戦争が起きたら人格的に優良なその一家を優先的に助けることにする。

裏町裏通り名画座

うらびれた町の映画館に行った男。ロードショーが始まったばかりの超名作が格安二本立てで上映されているのを見つけ、喜んで中に入る。しかし内容はめちゃくちゃだった。タイトルだけ似せた駄目映画だったのだ。裏通りの映画館にお金を騙し取られた恨めしい、と言う話

有名人販売株式会社

浪人生の男のところに、突然届いた箱の中には人気アイドルが入っていた。彼女を家に泊めたが、翌朝にはいなくなっている。友人は有名人のクローンを売る裏企業の噂を聞かせる。アイドルは本人のコピーで手違いで男のところに来たのだ。刷り込みで男を好きになったクローンは会社から逃げてくる。逃避行する男とクローンだが、逃亡先で本物のアイドルが失踪し、裏企業が摘発されたことを知る。失踪したアイドルを追いかけたプロデューサー会社はアイドルが自殺したこと、そしてそのクローンが男の元にあることを知る。クローンは男の元から姿を消し、本物のアイドルの代わりにテレビに出て生活をする。いなくなったクローンを長く男は、テレビから恋人は浪人生の男だと言うクローンの声を聞く。


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