人の金で美術館に行きたい+読

美術館に行った話とか猫の話とかします。美術館に呼んでほしい。あと濫読の記録。




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【ネタバレ】粘膜探偵

書籍データ

  • タイトル:粘膜探偵
  • 作者:飴村 行
  • お勧め度:★★★★

f:id:minnagi:20190617135358j:image

舞台

戦時下(第二次世界大戦?)の日本及び日本占領下の東南アジア小国ナムール。
日本軍はナムールの抗日ゲリラに手を焼いている。
ナムールには爬虫人という種族が人間と共存している。髪が無く顔の中央が隆起し大きな目玉を持つ爬虫人の顔面は爬虫類そっくりだが、人間と同じ知能を持っている。
日本に連れて行かれた爬虫人達は使用人として重宝されている。

 粗筋


↓粗筋開始(白文字)↓

特別少年警邏隊、通称トッケー隊に入った医学教授の息子少年鉄児は国の為に手柄を上げようと張り切っていた。しかし班長である久世の暴走で入隊早々自宅謹慎を言い渡される。

鉄二はこの失態を挽回すべく、近所の少女が行方不明となっている事件を解決しようと決意する。先輩の江森、御用聞きのトン吉を仲間に引き入れて調査を開始する。彼らは鉄二の家の離れ、ボケた祖母が爬虫人の下女影子に世話されている部屋を拠点として各々書き込みをしていた。

 

一方で鉄二は、家庭にも悩みを抱えていた。両親が離婚し、母と兄は家を出たが彼は折り合いの悪い父、ボケて寝たきりの祖母と家に取り残されていた。その父も大学出の政治闘争に敗れ、家に引きこもっている。家に出入りするようになった胡散臭い大佐に唆され、ナムールへの移住を考えている。

ナムールへは行きたくない鉄二は日本に残る口実を作るため、軍の下部組織であるトッケー隊でなんとか実績を上げたいと考えている。

朋也はカフェの女給としてソニアという源氏名で水商売をしていた。そしてそのカフェで二人の男に言い寄られていたこと、ビターという婚約者がいるものの、処女のままでいたことなどが判明する。

父と大佐は家の中の使われない温室に謎の植物のようなものを飼育し始める。

自宅謹慎中に鉄二たちが単独捜査をしていることがついに大佐にバレる。そうして驚愕の事実が判明する。

古くからナムールではグズルウという虫の卵を処女牛の体内に入れることで、それを初めて見た人を仙人にする力を持つ神獣を生み出す密教が存在した。大佐はそれをよりパワーアップさせるために人間の女を使って神獣を作り、より強い力を得て世界征服を企んでいた。そのため、処女の朋代を親から買い取って利用していたのだ。

トン吉は殺され、トッケー隊の仲間は鉄二が自分の手で殺すよう要求される。その最後の時間で、朋代の婚約者が江森、言いよっていたうちの一人が久世(残りは大佐)であることが判明する。結局鉄二は仲間を殺すことができず、大佐の部下に捕獲される。鉄二は抵抗した報いとして髑髏という悪夢を見る薬で精神的拷問を受ける。

意識を取り戻した鉄二の前には異様に若返った祖母がいた。グズルウの卵は、祖母の体内に入れられていた。朋代はグズルウを活性化させるための肥料にするためにすでに殺されていたのだ。

グズルウの卵によって変化し、またその自分自身の変化を初めて見た人間である祖母は仙人となり力を手に入れていた。鉄二が意識を失っている間に、祖母は大佐を殺していた。そして一人で大佐の部下たちを殲滅しに出かけて行く。

↑粗筋終了(白文字)↑