さて、カメラを手に入れて早速撮影でもしたいものだわ!と近くのドトールで充電したのはいいんだけれど。
最初はどこかの常設展でも撮影しようと思っていたのだけれど、ビッカメのおじさんに初期設定してもらったりしてたら結構な時間になってしまい、どこかに出かけるって感じじゃなくなってしまった。
じゃあどこに行こうかなと検索して見つけたのがこちら。
ちょうど最終日だったけれど、混みすぎるというほどでもなくゆっくり見れました。
バレエのことは全然知らない。小学生のころバレエ教室に通う友達の発表会、とかでしか見たことがなく、ストーリーのあるちゃんとしたものは見たことがない。
一番近いのだと、「中国の不思議な役人」なら見たことがあるが、アレをバレエとは言ってはいけないかもしれない。パントマイム劇だものな。
モダンバレエとパントマイム劇の線引きはあやふやな気もするけれど。
なのでセルゲイ・ポルーニンについては詳しくない。こちらのサイトがわかりやすいかもしれない。
映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』公式サイト
史上最年少でイギリスロイヤル・バレエ団のプリンシパルとなったにもかかわらず、わずか2年で退団
バレーダンサーにもかかわらず、全身にタトゥーを入れる
などという行動から反逆児と呼ばれたりもするが、貧しい環境から家族を救い出そうとバレエに打ち込み、貧困から何とか脱却するも家族は壊れてしまうという重い過去があるようです。
自分のバレエで、家族を一つに戻すことはできなかったけれど、世界を一つに出来ないだろうか、、?
生きるための、苦しみから抜け出すための手段としてのバレエから逃げ出し、自分の意思で真の自己表現としてのバレエに再度取り組もうとしているのではないか。
そういう風に思った。
作品は美しいけれど、モデルがあまりにパワフルなので写真家の作品というよりモデルの魅力のほうが暴力的に強い。
こういうのって写真家の個性とモデルの個性と、どちらを前面に出すべきだろうね。少なくとも今回は、タイトルがモデル名を冠しているのだから写真家の個性は控えめにしたほうがいいだろうね。
ポスター等に使用されている写真。映り込み激しいw全然PLフィルター使いこなせてないww
人間離れした、爬虫類めいた顔。ブラット・ピットとか思い出す。
とても美しく、背徳的な印象を受ける人だ。タトゥーのせいではなく表情の聖だろうか。萩尾望都の描く何かをあきらめた大人のような。
健全セクシーさというよりも、退廃的な色気を感じる人。
まるでアポロンのような肉体だ。
足はものすごい筋肉の塊なのに、胸板は異様なほど薄く胸筋がない。踊ることに特化した体なのだろうと思う。その体にタトゥーを入れたのはなぜなのだろうか。
ダンスの映像も見れたのだけれど、とても苦しそうだった。
踊ることが、抑制された体の動きが、感情を無理に押し込めようとして、それができずに踊らずにはいられないかのような爆発的なものがあった。
Youtubeで踊りが見れるから見たらいい。
とても興味深く面白い展示だった。特に何の説明もなくただ掲示してあるだけだけれど、センスが良かった。
また新しい展示をやるならここに来てみたいと思ったよ。