人の金で美術館に行きたい+読

美術館に行った話とか猫の話とかします。美術館に呼んでほしい。あと濫読の記録。




にほんブログ村 美術ブログ 美術鑑賞・評論へ
Push
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
Push

Push

Push

ひらひら落葉 内藤コレクション展 7/7

 国立西洋美術館のコレクション展。去年やっていた内藤コレクションの第二弾です。
中世の写本の、本そのものではなくそれから零れ落ちた一ページや挟み込まれるはずだった片割れたちを集めたコレクション。もののあはれ

www.nmwa.go.jp

 

f:id:minnagi:20200709190048j:image

すげー豪華で美しいなぁと思うけどあんま詳しくない。

---

ゲッティ美術館10番写本の画家に帰属「時祷書より:王座の聖母子」
聖母への祈祷:Obsecro Te(あなたに切に願う)

f:id:minnagi:20200709190058j:image

時祷書というのは、いつどんな祈りをするべきかというスケジュール帳的なやつですね。そんなしょっちゅう祈ってたのかよと思うとちょっと引く。

時祷書 - Wikipedia
今回は特に挿絵が大きく描かれたページが多かったです。
ただ本文を手書きで映すだけじゃなくてこのクオリティで挿絵を手書きしてたなんて、そりゃ本も貴重になるはずだわと思う。

---

とりなしの祈祷の画家「祈祷書より:離婚について議論するキリスト」

f:id:minnagi:20200709190050j:image

既存の写本に挿入してその美的価値を高めるために制作されたものであり、それゆえに左側の余白が広めにとられている。もっとも、当時の所有者は、本葉をそうした目的に用いる代わりに、刺繍の縁取りを施して、小型絵画として鑑賞していたようだ。

本体は獣皮紙で、その周りに布を継ぎ足している模様。詩集部分は退色してしまっていますが、たぶん鮮やかな色だったんだろうね。発想が面白いなと思う。
そして、写本の一ページがどれだけ貴重なものとされていたのだろうか、と。

離婚についての議論の結果、気にならない?

www.wordproject.org

離婚すんなって言ってるね。

---

イングランドの画家「祈祷書より:イニシアルDの内部に『磔刑』」

f:id:minnagi:20200709190054j:image
めっちゃ突っ込みどころが多い。
ページ下部の横向きの人?の顔が気になる。鼻が気になりすぎる。何者だお前は。その鼻の下からいったい何を垂らしているんだ。
キリストの体にめっちゃブツブツがあるのも気になる。おそらくはロンギヌスの槍で突かれ、まだ生きているか検分しているシーンなのだと思う。にしてもそんなに何度もブスブス刺すわけないでしょう。なんなんだいったい。

---

小さいコーナーで小さい絵。描いたのも写本技術者であって画家ではない。クオリティ的には微妙です。でもいろいろ想像すると楽しいコーナー。
写本技術についての解説がたくさんあるのもよかったです。