書籍データ
- タイトル:戦場のコックたち
- 作者:深緑 野分
- お勧め度:★★★★★
今日の猫
アメリカの片田舎で、雑貨屋兼惣菜屋を営む家に生まれたティム青年。第二次世界大戦に従軍した彼はコック兵のエディに誘われ、自分もコック兵として隊員の食事を調理する部隊に所属することになる。
従軍するうち、時折不可解な事件に遭遇する。知的なエドがその謎を解き明かすことに感心するティム。2人は親友と言って良い間柄になっていくが…
面白かった。日本の本だと思って読み始めたら連合国側だったので、ちょっとびっくりした。まぁ日本人が全員日本兵の話を書かなければいけないわけでも無いしね。
主人公が従軍コックということもあり、戦争描写は少ないわけでは無いがメインでも無い。謎解きパートの方が印象に残る。
謎解き、と言っても基本的にはささやかなものだ。戦局に影響するような話や、ドイツ兵との情報戦などもありはしない。じゃあグロ苦手な人にも勧められるかっていうと…微妙かなぁ。量は少ないけどなぁ。
物語として面白かったし、野営地での調理の様子なども興味深く読んだ。