このタイミングはきつい。 半開花の庭 佐藤浩一 7/6
資生堂ギャラリーに行ったらちょうど「佐藤浩一展Crepuscular Gardens 半開花の庭」の初日だった。
初日だったから、関係者の人がごちゃごちゃいるわ展示に関係ない備品のテーブル位置をああだこうだ言いながら動かしたりしていて、正直落ち着いて見れなかった。
準備ができてないなら開場遅らせるとかしてくれよとか思わなくもない。
会場に入ると暗くて、え?また怖い系なの?って思った。こもったような甘いにおいが立ち込めているのもインスタレーションの一部らしい。なんの匂いなのかな。イチジクかな。
佐藤 浩一「Ficus Brutalia」
クリアボックスの中に閉じ込められたイチジクの彫刻。箱の中に滴が結露している。
かと思いきや、横から見るとクリアに見えるから結露もそういう表現なんだね。
資料「Crepuscular Gardensのための収集物」
アダムとイブのよく見る絵ですね。ビニールに転写され、これもじっとり濡れている。
何となく展示の方向性がわかってくる。
ぼんやり見てたらクラナッハっぽくね?と思ってググったらでできた
ルーカス・クラナッハ「Adam and Eve in paradise」1533年
Adam and Eve in paradise - Wikidata
私もだいぶ絵画を見慣れてきたものだ。
「TestFarm」
写真に写りません!
すりガラスのボックスの中に閉じ込められた植物。警備員の懐中電灯のように、くるくるとあたりを切り裂くライト。
タイトルからしても、ここは実験農場なのでしょう。他者を寄せ付けぬように厳しく見張られているのでしょう。
植物の遺伝子組み換え実験室の映像がひたすら流れている。
全体として、これだけ?って思った。
いや、普段の資生堂ギャラリーってこんなもんなのよ、ボリューム。作品がいっぱい飾ってあるというより、空間を大胆に使ったインスタレーション的な作品の方が展示傾向としてはメインなのよ。
でもさ、これって「第12回 shiseido art egg」の3部構成の展示の2回目でしょ?前回がアレあなたの悪夢 冨安由真展 資生堂ギャラリー 6/23 - 人の金で美術館に行きたいでしょ?最終日は2時間待ちの大行列ができた、めちゃくちゃ展示品の多かった展示でしょ?
それとどうしたって比べちゃうよね…
あと、暗い。単純に暗すぎる。受付でもらうパンフが全く読めない。まぁこれは初日だから調整不足なのかもだけど。
面白いなぁとは思った。匂いを展示するってのもいいし、実験農場という緊張感のある展示も良かった。
ただ、タイミングが悪いなぁかわいそうにって思う。正直なところね。