ネットのお知り合いにチケットをいただいて、東洋文庫ミュージアムに行ってきた。
三菱財閥の岩崎家が誇る東洋文化研究のためのコレクションです。
その前に六義園に行ってきたんだけど、そこもアホほど広かった。真面目に一周するのに1時間じゃ足りない感じだ。
もちろん旧岩崎邸も岩崎家の持ち物だし、殿ヶ谷戸庭園も清澄庭園も静嘉堂文庫も、とにかくアホほどの資産を持っている一族だ。
戦前の金持ちは規模が違うね。
というわけで、写真撮影可能な博物館ですねここは。
1階では100年前の本コレクションがやってました。
ラストエンペラー!!
めちゃくちゃかっこいい。
ジョージ・アーネスト・モリソンはオーストラリア生まれの新聞記者、政治家です。
若い頃医者を目指し、書籍コレクターとしても知られ、旅先で中国(国名が不安定な時期なので、これで統一)に魅了されて政治顧問として雇われたりもしています。
アヘン戦争、日清戦争、世界大戦と不安定な時代。彼は大好きな中国を守るために政治ジャーナリストとして活躍することになります。
そんな彼が日清戦争後、新興国日本の成金に自分のコレクションを売り渡すことになった時は辛かったんじゃないかなぁ。
色々と時代背景に想いを馳せてしまいます。
展示としては面白いけど表紙とか見開きしか見えないし、もちろん見えても読めないし、内容が気になって仕方ないです。
これが何かっていうと、全部タイトルである東方見聞録の異本だそうだ。
わかる。全部集めたくなるのわかる。私も不思議の国のアリスを10冊とか持ってた時期あるわー。微妙に訳が違ったりするのが面白いんだよねー。
なんか教科書で見た絵が飾られてたりする。
ヒマラヤ山脈の鳥類 ジョン・グールド
リトグラフに手彩色だそうです。これ、構造色が本当に美しく表現されている。
中国・日本・朝鮮の鳥類 ジョン・ヘンリー・リーチ
アゲハチョウ!
インド・中国・マカオの風景 ジョージ・チネリー
さらりと描かれた郷愁あふれる風景。
こう行った景色にモリソンは惹かれ、命をかけて守ろうとしたのでしょうね。
今の平穏な時代からは想像できないものが、かつてはあったのでしょう。
冒険が、未踏の地が未明の知識が存在していた時代、憧れます。