哲学と美術 ロイス・ワインバーガー 見える自然、見えない自然 8/17
ワタリウム美術館って名前気になるじゃないですか。なんか変な名前ーってフックになるじゃないですか。
でもなんかあんまり宣伝してないんですよね。私がなんでここ知ってるかっていうと、周辺に用があるときに地図を見て何この美術館?って気になるからって理由なんです。ネーミングセンスは大事。
でもここは現代アートのところで、私は近代くらいの作品の方が好きだから行ったことなくて。この日が初めての訪問でした。
入ろうとするとなぜか「一回しか見れません」とやたら念押しされる。同じ日ならええじゃろとゴリ押ししてくる人が多いのだろうか。
入ったらもらえるパンフ。可愛い。
説明細かい。豪華。
写真撮影の可否書いてなかったけど、普通にバシャバシャ他のお客さん撮ってたので、例によって怒られたら消すスタイル。
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「無題」
いや、怖いよ!なにこれめっちゃ怖いよ!!!
素材はサボテン、ガラスの目、植木鉢だそうです。ドールアイは貼り付けてるのかな?と裏を見たら、くり抜いて埋め込んでた。サボテンも模型じゃなくて生きてるやつなんだね。正直、「うわぁ」という感想しか出てこない。うわぁ。
あ、自然大事にとかそういう展示じゃないんだ…と軽くショック受けたよ。
キャラクターとしてのイラストは可愛かったのだけど、生で見たら子供が悪夢見るやつだった。
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「カトリック・モンドリアン」
ははは、こういうの好きです。見て理屈抜きにオシャレで、タイトル見てふふっとなるやつ。カッコいいよね単純に。しかし棘えぐいなー。これ頭に巻かれたらキリストも痛いよね。流血必須。
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「おお主よ、割引してください」
紙に割引スタンプで作られた十字架。うん、作者絶対無神論者ですね。センス嫌いじゃない。
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「ワイルド・キューブ」
「見える自然、見えない自然」というタイトルがなるほどねとここで見えてくる。
作品というか、制作物自体はこの緑地にある黒い金属製の檻のみだそうです。
集合住宅の横にこの檻を設置することで、その中に人間は干渉できなくなる。そうして出来上がった空間に下の大地に隠れていた種が芽吹き、鳥や小動物が落としていった種が根付いていく。そうして出来上がったものが「自然」。わかりやすく草木を植え、緑と花にあふれる「人工的な自然」とは全く違うものです。
最近の現代アートって哲学の実証実験みたいだよね。
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「カット」
石畳を割って生える植物。これは作品のために割ったのかしらね。そしてこの植物は植え付けたのか、生えるに任せたのか。かなり大胆だなと思う。
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まぁわかっていたことだけど、美しいというよりはやべえなって作品が多かった。
自然とは何か。命とは何か。植物とは何か。どこまで何をコントロールできるのか。
そういう考え自体は面白い思考実験だなと思うのだけれど、アートを名乗るからにはアウトプット結果に美しさが欲しい。でなきゃ本当にただの哲学だ。
てか、サボテン怖い。