人の金で美術館に行きたい+読

美術館に行った話とか猫の話とかします。美術館に呼んでほしい。あと濫読の記録。




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【ネタばれ】粘膜兄弟

書籍データ

  • タイトル:粘膜兄弟
  • 作者:飴村 行
  • お勧め度:★★★★

f:id:minnagi:20190618183250j:image

舞台

戦時下(第二次世界大戦?)の日本及び日本占領下の東南アジア小国ナムール。
日本軍はナムールの抗日ゲリラに手を焼いている。
ナムールには爬虫人という種族が人間と共存している。髪が無く顔の中央が隆起し大きな目玉を持つ爬虫人の顔面は爬虫類そっくりだが、人間と同じ知能を持っている。
日本に連れて行かれた爬虫人達は使用人として重宝されている。

 粗筋

↓粗筋開始(白文字)↓

双子の兄弟である磨太吉と矢太吉は町外れで豚を飼育して生計を立てていた。二人は雌豚しか愛せない老人ヘモやんに豚の世話を任せきりにして自堕落に暮らしていた。
矢太吉には子どものころからなぜか、時折どこからともなく表れる不審な黒い影に一方的に暴力をふるわれるという怪奇現象に見舞われていた。

二人はカフェの女給(キャバクラ嬢のようなもの)ゆず子に夢中になり通いつめていた。食品会社の社長だとホラを吹いてゆず子の気を引こうとするが、全く相手にされず、嘲笑される。弟の矢太吉は諦めてしまうが、兄の磨太吉は諦めずにゆず子と正直に話し、デートの約束を取り付ける。弟はそのデートでも大失態をするが、兄は彼女に無理やり言いよるヤクザを追い払うことで彼女の心を掴むことに成功する。

磨太吉とゆず子が両想いになった直後、兄弟は徴兵されてナムールへと送られる。軍隊の厳しい上下関係に耐えられず、先頭の混乱に乗じて早々に脱走する。
逃走中に磨太吉は一度死亡するが、吉太郎という神のような存在に助けられ、生き返る。
自分たちの軍服と戦死者のものを入れ替え、他人になり済まして自分たちの死を偽装した二人は逃走中に出会った爬虫人の子供を連れて医療船に乗り日本へと戻る。

帰国した二人はゆずこの元へと戻る。磨太吉とゆず子が結婚すると、矢太吉はショックを受けて失踪する。磨太吉とゆず子は亀吉と名づけた爬虫人の子を自分たちの子供のように育て、ヘモやんとともに養豚業を営む。

しばらくして矢太吉が帰ってくる。一人暮らしの住居を見つけるまでと磨太吉たちと暮らし始める。
そんな折、かつて兄弟の父親を騙して自殺に追い込んだ詐欺師が町に戻ってくる。
かつては復讐を誓っていた兄弟だが、磨太吉はゆず子との生活を考えて復讐を断念する。
矢太吉は一人黙って復讐に行くが、詐欺師を殺した際に一般人も巻き添えで殺してしまい、警察から追われる立場になり、逃走する。

そんな状況を逆恨みした矢太吉は夜中に磨太吉の家に侵入し、ゆず子を犯して磨太吉を殺害する。それを見た亀吉は日本での父である磨太吉の敵をとるために矢太吉を殺害する。
磨太吉は再び吉太郎に会い、生き返ることはできないがこの世への未練を捨てれば転生し、いつかゆず子に再び会えると告げられる。しかし矢太吉への恨みが捨てきれない磨太吉は吉太郎に頼み、早く弟への恨みを晴らして転生するため、過去の矢太吉のもとに暴力をふるいに行く。

↑粗筋終了(白文字)↑