書籍データ
- タイトル:藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編集 2
- 作者:藤子・F・不二雄
- 読書時間:33分
- お勧め度:★
- どことなくなんとなく
- 3万3千平米
- 分岐点
- 女には売るものがある
- あのバカは荒野をめざす
- パラレル同窓会
- クレオパトラだぞ
- タイムカメラ
- ミニチュア製造カメラ
- 同録スチール
- タイムマシンを作ろう
- 夢カメラ
- コラージュ・カメラ
- 懐古の客
- 四海鏡
- 親子とりかえばや
- 丑の刻禍冥羅
- 鉄人をひろったよ
- 異人アンドロ氏
今日も可愛い猫
全体的にあまり面白いと思わなかったので、たいして感想はないです。読書時間に興味が持てなかったことが如実に表れている。
どことなくなんとなく
世界に対するうっすらとした違和感って言うのがなんかわかるなぁって思う。自分のあるいている道の一本向こうはがらんどうなんじゃないかっていう感じ。自分以外は全部偽物なんじゃないかって感じ。
こういう話はよくあるよね。と思っていくつか思い出してみたけど、トゥルーマン・ショー+A.Iだと思う。
3万3千平米
主人公と不動産屋さんとの友情が気になる。
こういう思いがけない財産が手に入る話って、手続き的にはどうなるんだろうなぁって考えてしまう。いきなり大金手に入ったら犯罪を疑われるじゃん?拾得物として警察に届けて、半年待つのかなぁ。
関係ないけど、よくある人外(鶴とか雪女とか猫とか女神様とか魚の子とか)が彼女になる話も、戸籍どうするのかなぁって気になるからあんまり集中できない。
分岐点
もやもやとしたはなし。人生に全く後悔しない人はいないだろうけれど、周りからしたらたまったもんじゃないよなぁと思う。
女には売るものがある
フェミニズムを皮肉った話。表紙とかぱっと見スタイリッシュだけど悪意がすごいなと思う。これが描かれた時って男女雇用均等法すらない時代でしょう?それなのに「ウーマン・リブが進むとこんな世界になるぞw」ってさぁ……好きじゃない。
あのバカは荒野をめざす
人には間違える権利がある、って言うのが面白かった。キリスト教における自由意思かな。クリスマス・キャロルみたいな話。
パラレル同窓会
分岐点・あのバカは荒野をめざすに続いて3作目の人生やり直しの話。タイムマシンを作ろうも広義ではそうだから、似たような話を連続で読まされてちょっとつまらないなと思ってしまう。
同窓会の会場はデザインがいいなと思った。広がりを感じる。
クレオパトラだぞ
今はやりの転生ものだろうか。小島アジコさんも「また来世」で似た感じの描いてたな、とおもいきやオチに意外性があってよい。
タイムカメラ
ヨドバ氏シリーズ。ドラえもんみたいな話。特に感想はない。
ミニチュア製造カメラ
ヨドバ氏シリーズ。ジオラマの話よく出てくるよね。好きなんだろうね。
同録スチール
ヨドバ氏シリーズ。写真に音がつくっていう発想自体が古いな!って思う。
タイムマシンを作ろう
また人生の分岐点もの。でもちょっとひねりが効いているからおもしろい。
友情は儚く、野心はみにくい。
夢カメラ
ヨドバ氏シリーズ。おまけに出てきた機械とか、ドラえもんにあった気がする。
オジサンは汚いなって思う話。
コラージュ・カメラ
ヨドバ氏シリーズ。ドラえもんに(略
これ、いいのかよって正直思う。不正じゃん。正義を追求する主人公みたいな立ち位置だけど、お前がやってること不正じゃん。ないわ~。
懐古の客
ヨドバ氏シリーズ。ヨドバ氏登場編。旅行は計画的に。
四海鏡
ヨドバ氏シリーズ。大人は汚い。
親子とりかえばや
ハートフルな感じ。お互いの立場になるのは大事だねって言う。でも正直「相手を知れば理解できる、わかりあえる、大切にしあえる」って発想は嫌い。
丑の刻禍冥羅
ヨドバ氏シリーズ。珍しくちょっとダークな感じ。主人公の写真はどこに行ったんだろう?ってのが気になるし、一度写真を撮ってしまったらもうキャンセルできないのかなというのも気になる。
鉄人をひろったよ
世知辛い。世知辛さが過ぎる。リアルに住宅地に巨大ロボットがあっても迷惑だよね…鉄人がどこまで理解しているのかわからないけど、最後ちょっと悲しい。
異人アンドロ氏
なんか変わった絵柄。さえない日常の中に異邦人が現れるという点ではドラえもんと同じ構造で、内部でもメタ発言をしている。単発だから面白いけど続かないだろうなという。
ヨドバ氏の不思議なカメラシリーズが多かった。
なんというか、1巻に比べて驚きのある作品が無かった。え、そうなるの?みたいな、意外なストーリーというのが無い。大人向けのドラえもんって感じ(個人的には子供のころからドラえもんは嫌い)。
あと、主人公に共感できないってのもあまり気に入らない要因の一つ。成年男性向けということもあるだろうけれど。おまえクズ人間だな!ってのが多かった。
読んでもいいけど読まなくてもいいなって感じ。なるほど想定内で刷ってだけで、特に感想はないって話ばかり。
1巻が面白かったから期待値が上がってしまったのだろうか。つまらんかったなぁ。