人の金で美術館に行きたい+読

美術館に行った話とか猫の話とかします。美術館に呼んでほしい。あと濫読の記録。




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【粗筋】魔法使いになる14の方法

訳:大友香奈子

 

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↓粗筋開始(白文字)↓

ドゥ・ララ教授と二ペンスの魔法

  • E・ネズビット

弱虫な妹と乱暴な兄。ある日兄にいじめられた妹は、魔法の店でドゥ・ララ教授からニペンス分兄をやっつけるための魔法を買う。翌朝、兄は妹のように弱虫になり、妹は兄のように乱暴になっている。お互いの学校でトラブルを引き起こす二人。帰宅後兄は昨日の行いを謝り、妹は今後弱くなった兄を守ると約束する。謝罪のキスを受け入れると教授が現れ、魔法が解けたことを告げる。元に戻った二人だが、兄は少しだけ優しくなり、妹は少しだけ勇敢になる。

学校奇譚

新しく寄宿学校に通うことになった少年が駅に着くと、不気味な上級生が通りがかって学校に送ってくれると言う。暗い建物に着くと、どこか奇妙な上級生達が現れて自分達が悪魔崇拝者であること、校長がそれを止めようとしたが失敗したことなどを語る。逃げようとした少年を先輩達が捕まえ、生き血を啜って彼もアンデッドにしようと襲いかかろうとした時、校長が現れる。校長の助けで逃げ出した少年は駅にたどり着き、そこで迎えに来ていた本物の教師に会う。教師は少年が行った方向に廃屋があり、かつて校長が発狂して不良生徒を殺す事件が起きていたこと、そしてついさっき校長が死亡したことを告げる。

悪魔の校長

  • ジリアン・クロス

カーニバルの仮装行列を楽しみにしていた少女。衣装を取りに家を開けると、カーニバルの計画会議をしていたはずの大人達が急に「カーニバルは中止」と言い出す。議事録がわり録音していた音声を再生すると、近所で校長と呼ばれる魔法使いがカーニバルの中止を命じていた。校長は目を見て特別に命ずることで、相手を従わせることができるのだ。少女は友達と対策を考える。カーニバル当日、動かない大人を尻目に少女達は仮装して街に飛び出す。校長が再び顔を出してカーニバル中止を命じようとしたとき、「カーニバルを始めるように」と聞こえるように編集した校長の声を大音量で再生する。大人も子供も入り混じるカーニバルは大盛り上がり。校長は自分の家に引きこもる。

ワルプルギスの夜

  • ハンフリー・カーペンター

魔法の世界を追放されたマジェイカ先生は人間界で教師の職についている。先生は故郷のお祭り「ワルプルギス」を恋しく思う。一緒に祝う魔法仲間はいないが、せめて一人でも祝おうと準備しているが、まさにその日泊りがけの学校行事が入ってがっかりする。一方魔法界では追放したとは言えワルプルギスを一人で過ごさせるのは可哀想だと、一人の幽霊を人間界に派遣することにする。生徒たちを引率して古城に遠足に来た先生は、観光用のホテルとなっている城の持ち主である成金夫妻が、もし幽霊が城にいたら箔がついてさらにお金が儲かるのにと望んでいることを知る。そんなところに魔法界から派遣された幽霊が到着する。先生は成金夫妻に幽霊を紹介し、幽霊も古城が気に入ってずっと城に住むことにする。

暗黒のオリバー

学校のいじめっ子に悩む少年オリバーは、夏休み家族でギリシアに旅行に行く。そこで少年は冥界の王ハデスとその妻ペルセポネの幻影を見る。幻影から覚めたとき、彼の手の中には不思議な石があった。学校に戻り、石を手にいじめっ子と対決した少年は、またハデスの幻影を見、その間、無意識のうちにいじめっ子を倒したことを知る。いじめっ子もその石に不思議な力があることを認め、二人は仲良くなる。

さがしものの神様

  • ジョーン・エイキン

ある少年の語りで物語は進行する。いつも嘘ばかりついて自分の持ち物を見せびらかしている新入生は皆に嫌われている。どう見てもガラクタだが非常に貴重なものだと自慢していた彼の持ち物がある日いくつか盗まれて行方不明になる。そんな中、地元の資料館に遠足に行った生徒たちは、資料館が新入生の子孫に寄贈されたものであると館長に告げられ、特別な収蔵品を見せられる。その一つをこっそり学校に持って帰った新入生はそれが「ヴォーン、探し物の神様の像」であると告げる。神の力に導かれるという新入生は女子寮の学級委員の部屋から、盗まれたものの一つを見つけ出す。他のものも見つけようとしたとき、教師の誰かが新入生を呼ぶ声がする。先生から隠れようとトイレにこもった新入生は大きな悲鳴を上げて姿を消す。その後彼は死んだとみなされて葬式があげられる。一族の墓には「探し出さないようにせよ。自らを見つけられることにならないように」という詩が刻まれていた。探し物の神様像は資料館に戻され、語り手の少年は新入生から盗んでいたものを木の下に埋める。

ダブラーズ

  • ウィリアム・ハーヴィー

三人の父親が、息子たちを入れた学校について、最近の学校教育について語り合う。一人が自分がかつて教職を取っていた学校に伝わる「ダブラーズ」という伝統について語る。6月のある夜、夜中に奇妙な歌を歌い歩く少年たちだ。その秘密が徐々に暴かれる。黒ミサのようなその奇妙な風習は、別の父親の子供が通う学校のことだと判明する。

飛行術入門

魔法使いの使い魔だったヒキガエルが女の子に空の飛び方を教える。ありあわせの材料で飛行用の軟膏を調合するも、魔力の弱い女の子一人では空を飛ぶことができない。ヒキガエルの助けを得て何度も奮闘し、ついに階段の上から下まできれいに飛ぶことに成功する。

中国からきた卵

日本で働く息子から、イギリスの実家に卵が送られてくる。遭難して死亡した中国人から託されたものだという…ただし、中国語がわかるものが誰もおらず、何の卵かはわからない。きらきら輝く卵からはやがて中国の龍が産まれる。しばらくは家の中で買っていた家族だが、あまりに大きくなって庭に金網を張った中で飼うことになる。その竜の気配を察知してか、イギリスのドラゴンが近くにやってくる。ドラゴンを捕まえた村の住人は中国の龍と戦わせて賭けを開催しようとするが、ドラゴンと龍はともに逃げ出してしまう。家族はきっとドラゴンは一人で寂しくて、龍が来て喜んだのだろうと思う。そのうち子供が生まれるかもしれないと。

お願い

家の中のじゅうたんで遊ぶ少年。柄の赤いところは溶岩、黒いところは毒蛇。危険を避けて黄色いところだけを踏んで進む遊びに夢中になるうちに、足を踏み外して黒いところを踏んでしまう。そして少年は毒蛇にのまれて姿を消す。

見えない少年

魔法使いを自称している老婆のところに親戚の少年が迷い込む。老婆は魔法使いになりたくて若いころから努力していたが、全く魔力を持っていなかった。ただそのふりをしてただけだ。一人暮らしの寂しさから少年を返したくなくなった老婆は、人から見えなくなる魔法をかけてやると少年をだます。少年の姿が見えなくなったふりをして、そのままではみっともなくて家に帰れないと脅し、手元に置こうとする。悲しむ少年はそのうち自棄になり、老婆から見えないのだからと彼女に暴行する。見えていないふりを続けるために反撃のできない老婆だが、少年の行動に耐えかねて魔法が時間切れで溶けたと告げる。さっさと家に帰る少年。老婆は見えない少年がまだいるふりをして、自分の寂しさを紛らわせる。

わたしはドリー

  • ウィリアム・F・ノーラン

ある夫妻の元に養女として引き取られたドリーだが、養母が死んでから養父に虐待を受けていた。耐えかねたドリーは魔法使いを訪ね、助けを乞う。魔法使いはドリーにそっくりな人形を与え、日曜日になったらそのネジを巻くように言う。ネジを巻くと人形は背中のネジを抜き、養父に突き刺して殺してしまう。養父は死の間際人形を暖炉に放り込み、片腕と片目が燃えてしまう。
……養護施設で暮らすドリーはやけどの後遺症に悩むが、自宅で養父と暮らしている時よりずっと良いと感じている。魔法使いにお礼を言いたいけれどもう会うことはできない。

なにか読むものを

本の虫の少女はとにかく読書中毒で、他のクラスメイトとうまくいっていない。その社交性のなさを心配した親から学校で開かれるディスコパーティーに行かされるが楽しむことができず、閉鎖された図書館に読みたかった新刊が納入されたのをただ指をくわえて眺めている。少女は教室に読みかけの図鑑があることを思い出し、パーティをしり目に本を持って一人で読める場所、プールに侵入することにする。しかしプールには恋人といちゃつくために先に侵入していたクラスメイトがいて、どちらがこの場所を使うかでトラブルになる。もめるうちに少女はプールに転落して死亡してしまう。幽霊となって甦った少女は自分が壁抜けをできるようになったことに気づき、喜んで図書館の中に侵入する。しかし壁抜けができるということはこの世のものに触れられないということと同義で、本をめくることもできないと気付いて絶望する。本当の地獄は本がないことではなく、本を手に入れながら決して読むことを許されないことだ。

キャロル・オニールの百番目の夢

キャロルの見る夢は録画され、瓶詰で販売される。映画のようなその世界は人気が高く、世界中でヒットを飛ばしている。でも記念すべき百番目の夢を見ようとしたとき、キャロルは全く夢を見れなくなっていることに気づく。専門医にかかっても改善されないその状態を父親が「その筋の権威」クレストマンシーに見てもらうことを提案する。最初はクレストマンシーにもその秘密を隠そうとするキャロルだが、彼とその弟子の魔法でついに真実が明らかになる。夢の世界の俳優たちが、労働環境の改善を求めてストライキを起こしていたのだ。あまりに次々に夢を発表するために内容が薄くなっていること、休む暇もなく働かされていることに不満を持っていたのだ。ヒーロー役の俳優はストライキに張り切っているが、普段悪役をやっている役者はキャロルのことを気にかけており、その橋渡しをしようとしてくれる。キャロルはもっと人間的に深みがある夢を作ることができるようしばらく新作の制作を休むことを約束し、役者たちは休暇を満喫する。そしてキャロル自身も、周りの大人たちの期待から自由になって子供らしさを少し取り戻す。

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