理性が邪魔をする ウィーン万国博覧会展 1/9
人生いろいろあるので、平日半休取ってやる用事がある。終わり時間が読めないので多めに休みを取り、意外と早く終わって時間をもてあましたりする。ので行ってきたよ墨田区。
私は少々喘息のけがあるのでタバコは吸わない。なのであまりここには興味がなかったのだけれど、こんなチラシを見たら行くでしょう。なんだよこのパイプめっちゃかっこいい。
たばこと塩の博物館、スカイツリーのそばなんだね。初めて来ました。
2018年は明治150年だったね。そんで2019年は日本とオーストリアの外交樹立150周年ということで、ウィーン関連の展示が多くなっています。
万博の日本パビリオンの様子、出展した品々、ウィーンが展示したもの等々。
こちらは日本庭園エリアが描かれた入場券。
万博ってのは要するに商業見本市なわけで、基本的に各国の輸入用工業製品見本を展示するのが目的だ。文化の紹介なんかは二次的なものね。
これは変わり漆塗りのサンプル表とのこと。ちょうどシノワズリ・ジャポニスムで漆塗りがブームになっている頃。こんな塗り方もできますよというのは輸入商品注文を獲得するのに重要だっただろう。
カラフルでかっこいい。
もちろん「たばこと塩の博物館」なので、タバコ用品が目玉だ。
日本のキセルや煙草入れ、輸入用葉巻入れなど。
にしても一番の白眉はやはりメアシャムパイプだろう。ウィーン製だったと思う。
メアシャムパイプ|ミュージアムコレクション|たばこと塩あれこれ|たばこと塩の博物館
メアシャム(海泡石)は水につけると柔らかくなるという性質があるそうで、こういった細かい細工に向いているそうだ。すげえ。
1階は上記企画展で撮影不可だったのだが、2階の塩コーナー、3階のタバココーナーは撮影可能だった。
塩は正直美術工芸的には見るべきものはない。科学関心的にも、子供向けなので大人にはぐっと来ない。いろんな色の塩があったので舐めて見たかったけど衛生的にどうかなぁと我慢した。
3階の特設コーナー、企画展と同頃に製作されたたばこ器具が展示されている。かっこいい。
他にも世界各地の、いろんな時代の喫煙具が展示されている。工芸的に美しいものも多く、そのバリエーションの豊かさが興味深くある。
バグパイプみたい。あんま長いと吸うの大変じゃないのかな。
こちらはダンヒルのパイプセット。
木製の器具に火を付けてやるものだから、毎日使っていると痛みが早く、休ませながら使うものらしい。確かにその通りだわね。形によって何か味が違ったりするのかしら?
煙草入れコレクションも、刻みたばこや嗅ぎ煙草など、種類に応じて様々。上流階級向けなので美しい細工がされています。
各地のメアシャムパイプがズラリ。やはり細工にこっているのですが、結構色に幅がある。
使い込むと色が変わっていく様を愛でられた
と説明にありました。
それって…それって要するにヤニでは?パイプが茶色に変色すると同時に、肺も同じような色になっているのでは??などと嫌煙思想教育を受けた身としては考えてしまい、素敵ねぇと思うよりヒェッ!てなる。革製品を育てるのとはまた違うだろうよ…
まぁ当時はタバコの害とか知られてなかったからなぁ。
日本たばこの歴史的なコーナーもあった。おや、見覚えがあるぞ?
年末に行った長楽館の主、村井兄弟社じゃないか!こんな色だったのだな。
日本タバコの歴史コーナーでは江戸時代から始まり、2000年ごろまでの広告資料が展示してあった。闇市で買わないよう呼びかけていたり、1950年ごろは御進物に使われていたり(喫煙者は特定の銘柄しか吸わない印象なのだが大丈夫なのだろうか?)しているのが面白かった。
けれど2000年で更新が止まってたんだよね。
ここ数年で電子タバコとか加熱式タバコ出たじゃないですか。あれ、どういう扱いなのかなぁ。スペース的に、さらに歴史をどんどん継ぎ足していくつくりじゃないのが気になった。新しいポスターとか貼る余裕ないの。すぐそこで出口。
タバコをこれからも発展させていく気概があるなら、拡張性を見せて欲しいものだと思うよ。
売店に食塩売ってるのおもしろかった。