迎賓館がクリスマス期間特別に正面玄関から入れてくれるというので、喜び勇んで行ってきた。
玄関から入れると言っても、撮影可能なのは相変わらず外側だけ。まぁしょうがないよね。普通に現役で使ってる建物だもの、セキュリティとかあるよね。
中に入ったらすごいパンフをくれて前はなかったよな!と大興奮。
この建物は、元々は明治天皇の息子、東宮(後の大正天皇)の住居として建てられたものだ。
しかし「あまりにも華美が過ぎる」として、あとどこがかはわからないけれどいまいち使い勝手が悪いらしく、ほとんど使用されなかったと言われている。
でも公式サイトの沿革からすると、意外とみんな住んでたのかしら。住居として使用された、とはあるけれど実際に何年くらい住んでたのかは分からないね。そういうの公表はしないだろうしなぁ。
現在は国賓を迎える場、国際会議を行う場、そして国賓の宿泊所として利用されています。端の方の部屋にはホテルよろしく部屋番号が振られているし、ルームサービスもあるらしく、それ専用の食器も展示されている。
日本一派手なホテルですよ間違いなく。中が見たいわぁ。客室見せて欲しいわぁ。セキュリティの馬鹿。
でもここに泊まったとして、普通にフラフラ廊下歩いてたら怒られそうな気がする。
内部の写真はないので、以下パンフです。
正面玄関から入れる、というのが今回のウリでしたが、正面の真ん中の扉は開けてくれませんでした。そのわきの扉が開いていた。あと、この中央階段も通らせてくれなかった。
ケチである。
ぐる~っと左側を見て、中央階段の先を見て、右側の端に行って、階段を下りて玄関まで戻る形だ。いいけどさぁ。順路を一方通行で案内するのはそれが楽なのかもしれないけどさぁ。
まず入って中央階段の上のド派手なエリアをドーン!って度肝を抜く、ってのが設計理念でしょうがよぉ。それを見せてくれよぉ。宮内省内匠寮の真髄で殴りに来てくれよぉ。
正面玄関は、寺田春弌の天井画「第七天国」が好きです。ルドンの青。
ここを作成したのは宮内省内匠寮という建築士集団で、特に片山東熊という人がメインだと言います。片山は明治政府お抱え外国人建築家、ジョサイア・コンドルの弟子ということもあり日本トップクラス、と行くより日本最初期の西洋建築専門家です。
他に上野の表慶館、高輪の旧竹田宮邸である高輪貴賓館などを設計しています。
外側の雰囲気は表慶館にちょっと似てるかな。床のタイルとかは、貴賓館に近しいものがある。
こうやって、一部を切り取ると貴賓館の現在チャペルとして使用されている部屋に似ていると思う。
花鳥の間
でもこうやって全体をみると、どの建物にも似ていない。うん、華美である。この部屋は他の部屋に比べてだいぶシックなほうなのだが、それでもすげえ。
まぁ、派手すぎ!って怒られたから方向転換したんだろうね。
全体にとても美しい建物で、好きです。朝日の間という第一応接室、メイン部屋と言っていいところが修復のために閉鎖されていてちょっと残念。
他の部屋も、全体的に天井画が痛んでるなぁと思った。
絵を透かして、「あぁ下は板がはってあるのね」ってわかるほど板の線がバリバリに出ていた。順次修復して欲しいです。
最近使用した国際会議の写真がいっぱいあったけど、普通に日米共同声明発表とかで使っててびっくりした。ここでやってたのか。天皇家より、総理大臣が一番使ってるんじゃないか?この建物。
スペイン王室の人の写真とかあったけど、この建物をどう思うのか聞いてみたいです。派手や!って思うのかな。「アルハンブラよりちっちゃいね」としか思わないかな。
グッズが売ってたのでマグネットを買ってしまった。本当は公式写真集が欲しかったのだけれど、売っているところを見つけられず、寒さに負けて早々に撤退してしまったよ。
そのうち和風別館に行ってみたい。その時こそ、写真集をゲットしてやるぜ。