人の金で美術館に行きたい

美術館に行った話とか猫の話とかします。美術館に呼んでほしい。

にほんブログ村
にほんブログ村 美術ブログ 美術鑑賞・評論へ
Push
にほんブログ村 猫ブログ MIX黒猫へ
Push

ピッカピカの世界 プーシキン美術館展 7/6

有給とったら用事が早く終わったので、そうしたらもう終了間近だった美術展に行くしかないよね。

pushkin2018.jp

東京はもうおしまい。ちょっとしたら大阪でやるって。
ていうか、東京から大阪まで絵を運んでセットして照明とか調整して…ってのに2週間もないのか。ハードスケジュールだ。

 

プーシキン美術館は名前の通りロシアの美術館なのだが、今回の展示は印象派前後のフランス風景画の展示になる。
なんか、なんかわかる。
クソ寒く白く暗くつらいロシアの風土からすれば、光り輝くフランスの風景は魅力的に違いないよ。

 

ギュスターヴ・クールベ「山の小屋」

f:id:minnagi:20180707161811j:image

ヨーロッパ人は山が好き(偏見)
このプリントだと全然魅力が伝わらないのですが、実物はすっごいテラテラぬるぬるしている。線がかっちりして、絵の具が厚く平らに敷き詰められ、エナメルで切り絵をしたみたいにツヤツヤの層が重なっていて面白かった。

 

アルマン・ギヨマン「廃墟のある風景」

f:id:minnagi:20180707161801j:image

見たとき正直「何じゃこの色づかいは」って思ったよね。
山なのにめっちゃピンク。紅葉なのかなぁ、紫がかったピンク色がとってもフリーダム。
何だろうなぁと解説を読んだら、

働きながら絵を描いていたが宝くじで大金を当て職に縛られなくなった

なるほど、人の評価を気にせず好き勝手に描けるとこうなるのね。
宝くじいいなぁ。絵自体も勢いと妙な熱量があっていいです。

 

アンリ・ルソー「馬を襲うジャガーf:id:minnagi:20180707161806j:imageへたうま…いや、正直下手なのでは…「馬を襲うジャガー」だけど、馬が毛皮を加えて走っているようにしか見えない。
専門的な絵の教育を受けていないルソーは独学でこのような絵を描いたそうだけれど、だいぶ狂気強いなと思う。自分は当然画家になるのだという強迫観念のような狂気。
リアリティはないし、動物似てないし、影が無くそれぞれの対象が干渉せず独立して存在している、まるで舞台の書き割りのような世界。
なのになぜこれが傑作とされるのか。
芸術と芸術じゃないものを分ける差とは。何なのか。
それは絵から伝わる圧力かもしれないなぁと思う。ルソーなら眠るジプシー女とか好きです。

 

アルベール・マルケ「冬のパリ、サン=ミシェル橋の眺め」

f:id:minnagi:20180707170958j:image

大正時代の日本洋画のような絵。
対象をひたすらシンプルに描き出すことを目標にしているけれど、この人敢えてざっくり描いてるだけで本当は写実絵画うまいんだろうなぁと思わせるものがある。橋げたの中央部分の水面とか。めっちゃそこだけリアル。
ナチュラルボーン・ヘタウマのルソーと違って、こっちは養殖ビジネスへたうまだなって。
でもすき。

 

フランソワ・ブーシェ「農場」

f:id:minnagi:20180707161756j:image

粒ぞろいの今回展示作品の中でも2つ特に目を弾く作品があって、そのうちの一つがこちら。
ロココ時代の作品をいくつか見た後に現れるこの絵は本当に光り輝いている。
ブーシェ先生、さすがです。
甘やかな恋愛模様を中心としたロココ趣味は控えめに、でも情緒感たっぷりに描かれた建物と農民の生活。理想的絵画だなぁと思う。

 

クロード・モネ「白い睡蓮」
f:id:minnagi:20180707161814j:image

もう一個群を抜いて輝いていたのはモネ。
この絵は睡蓮を描き始めて初期の作品だそうで、なるほど睡蓮も木々も橋も水面への写り込みも、全てを描きだそうと緻密に描かれている。(後期になると緩急を付けた絵になる)
色遣いとかパースとかいろいろ見るべき点はあるけれど、圧倒的な輝きって言うのがこれにはある。

 

他にも

ウジェーヌ・ルイ・ガブリエル・イザベイの「ムーア式の入り口」

エドゥアール=レオン・コルテスの「夜のパリ」
とかが好きです。画像検索するとよい。

あと広告でVRみたいだと評判の絵画、ルイジ・ロワール(1845~1916)の「パリ環状鉄道の煙(パリ郊外)」

www.asahi.com

確かにそうかもなぁと思った。
まず、遠近感、パースのとり方がうまい。そして絵のサイズが大きいので、実物大ではないのだけれど「ちょっと離れたところにあるもの」の本当に見えるサイズくらいに描かれている。美術館の「この線から外で見てね」ラインから見た時にちょうどいい大きさ。汽車の煙を大胆に配置することも、画面をいい感じに見え隠れさせてリアリティが上がっているのだと思う。
面白いなぁと思ったけどポストカードとかなかった。

 

今回はポストカードじゃなくて、主要作品をあしらったクリアファイルを買いました。
小さいから画像も粗いのさ。

f:id:minnagi:20180707171123j:image

かさばらないし比較的お得だし、全美術展でこれやって欲しい。
ちょっと高くていいから、解説もいらないから、全作品載ってるグッツが出たら嬉しいんだけどなぁ。