お宝続々 国立西洋美術館 4/21
国立西洋美術館の常設展コーナーは相当広くて、企画展の後ゆっくり見るのは時間的に厳しい時もあるのだけれど。
しばらく見てないと展示替えがあったり新規収蔵作品があったりと面白いです。
つわけで、今回は新規収蔵と書かれていたものをいくつか。
スケッジャ(ジョヴァンニ・ディ・セル・ジョワンニ・グイーディ)「スザンナ伝」
左から右へと時間が流れていく絵。日本画にもよくある手法ですね。
美しい人妻スザンナは2人の長老に不倫を求められ、断ると姦淫の罪を犯したと偽証されてしまいます。しかし彼女の起点であっさり偽証が露呈し、長老達は死刑になる、というストーリー。旧約聖書です。
中世風の衣装と細密な描写が華やかで美しいです。
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テオドール・シャセリオー「アクタイオンに驚くディアナ」
こちらはギリシャ神話。月の女神、処女神ディアナの水浴を狩りの途中にうっかり覗いてしまったアクタイオンは、鹿に姿を変えられて自分の猟犬に食い殺されてしまいます。
このストーリーすごい理不尽感あって、ギリシャ神話っぽくていい。色々異説もあるけど、わざとじゃないってとこが。
絵画的には裸体を描く口実に使われてるところがある。暗く不穏な森の中で見せるその背中は確かに美しい。
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ベルト・モリゾ「黒いドレスの女性(観劇の前)」
女性画家ベルト・モリゾが自分の持っている服をモデルに着せて描いたもの。さらっと描いた荒い筆致、びっくりしたような決して美人ではないが堂々とした顔。当代風でいい。
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レオン・ボナ「ド・ラ・パヌーズ子爵婦人の肖像」
優しそうなおばあちゃんの肖像画。特に語ることはないです。アクセサリーが精緻。
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エドガー・ドガ「舞台袖の3人の踊り子」
パステル画の時と同様に走る筆、未完成に思えるほど荒いけれど正確で存在感のある絵。不思議な色使い。普通こんな風に背景塗らないよなぁ。好きです。
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ラファエル・コラン「楽」
ラファエル・コラン「詩」
楽、と日本語タイトルにあるけど英語ではmusicとあります。音楽の楽ね。詩はpoetryだって。
とても大きい絵です。高さが2mくらいある。
泉の傍で音楽に耳をすます女性が、野で詩を口ずさむ女性が、ぼんやりと霞みがかったハッチングで描かれている。夢の中のような世界。ぼんやりと見ていたらこちらが溶け出してしまいそう。
というわけで4/21の話がやっと終わった。なんか職場がストレスフルだったり変に用事が詰まってたりで全然読み書きをする気力がない。なんとかしないと。