人の金で美術館に行きたい

美術館に行った話とか猫の話とかします。美術館に呼んでほしい。

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ちょっと文句とベルメールのこと ハンス・ベルメール

週末、新宿の写真展示エリアをめぐってみたのだけれど、見るべきものは正直なかった。
カメラ・フィルム会社はその普及のためにギャラリーを作ってユーザーに貸し出しを行っている。けどまぁ画廊もそうなんだけど、お金払えばだれでも借りられるスペースって言うのは品質が担保されていない。これはスペースの規模に依らない。貸出金額には少し相関性があるだろうけれど、国立新美術館の公募展エリアもピンキリで、高校の展覧会くらいのレベルの時だってある。
結局美術展示の質はキュレーターのに直結するのだ。
ギャラリーは商売だからレンタル料払う人には問題なければ貸すし、公式サイトに案内を出す時はその中でもましな作品をいい感じにトリミングしてブラッシュアップするのだろう。

 

まぁ、好みに合わなかったってだけなので、具体的に名前とか出すのはやめておきますね。

 

けど一個だけ文句いいたい。さすがにクレームをつけたい。
花瓶に派手な花を挿して彩度バリバリにして、日本人形の首ひっこ抜いて絵の具で汚したものを添えて写真撮ってでっかくプリントしたやつ。
おまえ、人形師馬鹿にしてんの?
退廃ホラー演出に、安易に人形使ってんじゃねーよ。
コンビニで売ってるホラー漫画雑誌の表紙にフランス人形使うレベルかよ。ジュモーとかアンティークとしての価値が高く愛好家多いのにそういう使い方すんなよ。なんにも考えてないだろ。
つかそもそも、いい年してエログロナンセンスかっけーとか、ガキかよ。底が浅すぎるんだよ。
そういうことやるならハンス・ベルメールくらいまじめにやれよ!
と、ちらっと見ただけで猛烈に気分が悪くなったので退散してきた。
いや、一応有名な写真家さんなんだけど、有名なら優秀ってわけじゃないし、優秀なら誰が見ても気にいるわけでもないよね。


一概には言えないけれど、「このジャンルを始めた歴史的価値のある人」=「作品に芸術的価値のある人」ではないことも多いよね。特に「概念を輸入した人」はもう創始者ですらないから。
そういう人は時代に淘汰されて歴史に残らず消えて行くのだろうけれど、リアルタイムの人だとうっかり労力かけてハズレを見に行ってイライラしてしまう。
別に現代アートだからというわけではなく、いつの時代だってそういう泡沫作家はいたんだろうな、と自分を納得させようとしているけれど、現代アートは奇抜を求めるからただ下手なだけでなく不愉快さが前面に来る率はやっぱり高いよなぁ。
まぁ無料展示でよかった。

  

私が人形愛好家だから私怨が半分…1/3くらい入ってるかもだけど。
うん、好きな人が見たら好きなのかもだけど(ひよる

 

というわけで、ハンス・ベルメールの話をしよう。人形愛好家なら知らない人のいないベルメールの話をしよう。現代人形作家全てが影響を受けていると言っても過言ではない、ハンス・ベルメールだ。

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ベルメールは20世紀ドイツの画家・写真家、そして何よりも人形師として有名だ。

ハンス・ベルメール - Wikipedia

20世紀ドイツ、ナチスの時代。優生学に反発するために「価値が無く美しいもの」をベルメールは作り上げたのだ。そこに少女趣味や露悪趣味が無かったとは言わない。けれどそれだけではない。命がけの抵抗と理論がそこにはある。
一から自分で作り上げた人形と世界観がある。

 

やっつけで作ったものとは違うんだよ。それは見ればすぐにわかるんだよ。

 

上の写真を見て気に入ったなら、 作品群を見てみるといい。ただ、苦手な人は苦手だろうからそこは自己責任で。

Hans Bellmer: Octopus Time | Ubu Gallery

 好き嫌いが激しい作家だと思うから、あんまり詳しくは語らない。

 

ベルメールは好きなんだけど、素晴らしいと思うんだけど、現代人形作家が影響受けすぎてるのはどうかなぁと正直ちょっと思ってる。
民芸調か、金髪白人不具の少年少女がちょっぴり多すぎやしないか。ちょっと退廃的なものばっかり過ぎやしないか。

 

アベルが好きです。真ん中辺にいる、三つ編みの子です。

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