人の金で美術館に行きたい

美術館に行った話とか猫の話とかします。美術館に呼んでほしい。

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猫と読書とアレゴリーの日記

 尻を撫でられて鼻の穴の広がった猫

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今週は猫が風邪気味だったけど、病院に行く時間が取れる前に治ってしまった。なんて偉い猫なのか。

具合が悪くておとなしいと不安になるけれど、元気だとひたすら撫でろ撫でろと文句を言われてなにもできない。なので、同じポーズの写真しか撮れない。

幸せである。

 

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昨日から本を読んでいる。中世修道院推理ものらしい。とりあえず面白い。

 

本文中に、彫刻を描写した記述がある。修道院の聖堂入り口にあるその彫刻は、「蒼天の中の玉座であり、その玉座についているものの姿」であり、「玉座をめぐり、座せるも者をめぐって」「恐ろしげな四つの生き物の姿が見えた」とある。その生き物は「一巻の書物を差し出す人物」「鷲」「雄牛」「獅子」だ。

さて、みなさんにはこれがなにを意味するのかわかるだろうか?

 

もちろん玉座に座る人はキリストであり、その周りにいる四つの生き物は福音書記者のマタイ、ヨハネ、ルカ、マルコである(本文に出てきた順番。つまりマタイが人≒天使、マルコが獅子)。

 

なんで?て言われても「そう決まってるから」としか言いようがない。なんか色々理屈はあるが、いきなり聞いてもわからないだろう。決まってるから決まってるのだ。

西洋美術はこういうものが多い。識字率が低かったせいだろうか、このシンボルはこれを意味するという決まりがたくさんあるのだ。それは日本で鯛はめでたいとかいうレベルとは比べ物にならない。

そんなもん知らなくても小説や絵画は楽しめるよーと言いたいところだが、この適度の話はキリスト教徒にとっては常識である。わかってること前提で話が進んで行くのだ。

 

というか西洋に限らない。

「その部屋には4つの壁にそれぞれ扉があった。扉には鳥、龍、白い虎、亀と蛇が描かれていた。私は鳥の描かれた扉を開けた」

さて、こう書いて見たら「私」はどの方向の扉を開いたか、日本人ならわかるだろう。四方に描かれた獣たちといえばもちろん四神の朱雀、青龍、白虎、玄武だし、鳥=朱雀は南だ。

「鼠、牛、虎、兎、龍の描かれた絵がある」と言われたら次は蛇だし、いきなり狸とか出てきたら読者はおや?と疑問に思わなければならない。

そういうことだ。

全ての文化には「常識」があるのだ。皆が知っていること前提に社会が進んで行く共通認識があるのだ。

異文化交流をするのに、それを知らなくてもいいだなんてとても言えやしない。

 

私はミッション系の学校にいたので、西洋絵画を見ていて何の話のどのシーンかわかるのがありがたいなと思う。もちろんそれだけでは足りないから、アトリビュート辞典とか黄金伝説とか古典文学も読んでるけどね。それでももちろん足りなくて悔しいなぁと思うこともある。

特に土地勘。地名を聞いただけで都会かどうかとか、ここからそこまでどのくらい離れているとか、わかったらどんなにいいだろう。

でも西洋文化にステ振りしたから東洋文化イマイチわからなくて、日本-中国美術好きになれないのかなぁとも思ってる。しかたないよね。

 

絵画ファンとして押さえておきたいのは福音書記者の聖ルカです。

芸術家組合として頻出の「聖ルカ組合」のルカのこと。ウィキぺディアにはマリアの絵を描いたからって書いてあるけど、「ルカによる福音書がまるで絵画のように美しい文章で書かれているから」だよ。

私は詳しいんだ。なんせ黄金伝説読み切ったからな。同名さんが多くて本当苦労したけどな。

ヨーロッパ人同名さん多すぎんだよ何とかしてくれよ。

 

あれ、何の話だっけ。

美術ファンが押さえておくべき聖書知識とか書いたら面白いかな。

タイトルはアレゴリーだけど内容がアトリビュートだったことをお詫びしたい。まぁ、大差ない。