人の金で美術館に行きたい

美術館に行った話とか猫の話とかします。美術館に呼んでほしい。

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野次馬根性 #閲覧注意 かもしれない

これ書くかどうしようか迷ったんだけど。
この後のことを書きたいから書いちゃうことにした。

5/15日は月曜日ですがお休みだったので、銀座に行ってきました。
お目当ては、ヴァニラ画廊のシリアルキラー展。

閲覧注意な内容ではないけれど、嫌いな人は嫌いだろうから迷うけどー。

 

 

 というわけで、こちらを見てきました。

【前期】2017年5月11日(木)~6月11日(日) シリアルキラー展Ⅱ 特別展示/HNコレクション | ヴァニラ画廊


……うん、そうだよね。芸術なの?って言われると、あれだよね。
そもそもヴァニラ画廊自体が、言ったらあれだけど露悪的というか中二病というか、アングラに憧れた痛々しいものを中心に展示しているよね。
って、そこまで言っといてなんで見に行ったかって……
行きたかったからに決まってんだろうがああああ!
本当は去年も行きたかったけど、時間的に無理で、すっごい後悔したのだ。
だから行くべきか行かざるべきか行く価値はあるのかと迷いつつ行ってきた。

 

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2千円。この規模の展示にしては高い。けれどパンフレットが付いてくるという点では妥当だろうか。むぅ。微妙。

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私が子供のころ、「FBI心理捜査官」モノがすごくはやった。プロファイリングなんて言葉が聞かれるようになって、「ボーン・コレクター」だの「骨の袋」だの心理学で犯人を追いつめるサスペンスものをよく見るようになった。
ただでさえ中二病でそういうの好きになりがちな年代にブーム来ちゃったからなぁ。刷り込みかなぁ。
なんて思わずいろいろ言い訳をしてしまうよ。うじうじ。

 

展示品は、別に全くグロテスクではない。
正直ただの下手な絵と汚い字の手紙がいっぱい飾ってあるだけ。悪筆の英語だから解読難しい。
「これが犯罪現場建物の壁のかけらです」みたいなのもあるけど、ただのかけらだ。
猟奇的なもの、ショッキングなものを求めて行ったらがっかりするだろう。
怖い絵、気持ち悪い絵が見たければフツウノヒトの絵の方がよっぽどだ。
(文脈上例を挙げるのはやめておくけれど、それこそヴァニラ画廊の通常展示とかね)


ポスターにもなっているジョン・ウェイン・ゲイシーのピエロの絵だって、本当に下手糞だ。
率直に言ってアウトサイダーアート独特の情念、エネルギーのようなものも感じられない。
見ていろいろとわかったようなことを言う人もいるが、それは作者名に引きずられた感想だと思う。
ゲイシーが有名になった後、自分の知名度を利用して金もうけをするために量産したラクガキにすぎない。

 

そうだね、私は「こんなものは大した価値はない」ってことを確認するために行ったのかもしれない。

 

 ただ、一人だけ本当に価値のある作品を作る人がいた。
ウェイン・ローだ。1992年に彼が起こしたという事件はこの作品の価値とは全く関係ないから説明する必要はない。


顔を潰しているから気持ち悪い?心の闇を感じる?
私はそうは思わない。顔がつぶれてるから駄目ならダリの女性の顔が花になってるシリーズとか、いわゆるフツウの絵画の中にもたくさんある。

 単純に、単純に美しい。
写真本体の美しさ、構図の良さ、腕が途切れていることの躍動感、施された加工の目の引き方。
アウトサイダーアートというより、よくできたデザインと言った感じだ。
そう、芸術というよりはデザイン。彼が事件など起こさずデザイナーとしての道を進んでいたとしたら、きっとひとかどの人物になっていたのではないかと思う。
ああ、なんてもったいないことだろうか。

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図録より 作品名記載なし 写真に刺繍

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図録より 作品名記載なし 写真にペイント

 

こんだけブツブツ言ってますが、たぶん後期も行くと思う。
なぜって、行かないと後悔すると思うから。
どうせ大したことないとわかっていても、大したことないという事実を確認しないと後々気になって仕方ないとわかっているから。